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贅肉 短篇セレクション サイコ・サスペンス篇2 (短篇セレクション) (集英社文庫)

価格: ¥460
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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ポッカリと飛躍。最高に怖い「刺繍の家」 ★★★★★
小池短編は、いつもホトホト上手さに感服しながらも微かな違和感が残ることが多く、自分にフィットする作家ではないなと思っていた。
が、本書の「刺繍の家」には参った。これは怖い。後書きで某名作にオチが似すぎたと書いてあるが、あれとは全然違う。なぜなら、さっぱり納得のできない、飛躍したエンディングだからだ。説明がポッカリと欠けていて、そこが何ともいえず怖い。田中貢太郎怪談の不条理な味にも近いが、あれとは違って全体に丹念にじっくり描写されているにも関わらず、ラストでガッと暗転したところで何のフォローもなく終了するのだ。伏線も実に曖昧な張りかたで、そこがまた不気味さを増幅する。
ひどい。 ★★★★☆
セレクションという名の通り、今まで出た本の中から、いわゆる「サイコもの」を集めてある。本書は、小池作品の中でもエグイもの揃いで、特に結末の凄まじさに思わず叫んでしまう。最近の著者の作品は甘美で幻想的な作品が多いので、そのギャップにとまどう人もいると思う。もっとも、心理描写、状況描写は丁寧かつ自然なので読みやすい。すらすら読めるからこそ結末で全てが収束するのがわかると、感心とショックのダブルパンチをくらった気分になる。著者の本領はサイコサスペンスで発揮されている・・。