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小説 直江兼続 北の王国 全一冊 (集英社文庫)

価格: ¥1,000
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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痛痒い通俗小説 ★★★★☆

本書は「直江兼続を書いた歴史小説」というよりも、「直江兼続を題材にした政治戦略・政策蘊蓄エッセイ」といった印象の作品でした。歴史小説に文学性や浪漫を求める方には余りに俗っぽく、評価が分かれると思います。

わたしも読み始めは二昔前の流行語を多用した登場人物のノリの軽さとあまりのやりたい放題ぶり(兼続が謙信公の霊と対話をするなど)と、唐突な濡れ場(本編にあまり関係ない)等に愕然としましたが、3分の1くらい読んだところで慣れ、寧ろそういう「トンデモなさ」を笑えるようになりました。
副題にある「北の王国」は、商業中心の上方政権とは別に新潟以北に農業を中心とした主権国家(勿論、国主は上杉)を作ろうという本書の兼続の国家構想を表しています。本書は一貫して、派閥抗争や利権争いに明け暮れがちな豊臣諸大名を見ながら、農業や殖産の重要性への確信を強めてゆく行政家として直江兼続を描いており、そういう意味では「義」だの「愛」だのを振りかざして家康を敵に回した義侠の人(結果として減封)、というよりも卓越した政策眼を持つ執政として重みのある人物像になっていると思います。
個人的には、伊達政宗の衒気(突っ張り具合)を馬鹿にしながらも、内心
「大したもんだ。若いって羨ましい」
と思ってしまう辺りの兼続と、上杉が秀吉に臣従したことを残念がっている政宗(上杉と共同戦線を張って秀吉と闘いたかった)の描写にこの作品の卓見があるように思いました。

歴史小説に英雄伝を読む感動や陶酔感を求める方にはお勧め出来ませんが、行政畑やビジネスマンから見た戦国時代に興味のある方は、そこそこ楽しめるのではないでしょうか?
積読へ ★★☆☆☆
2009年1月より,NHKの大河ドラマで「天地人」が放送開始されたことに伴い,上杉謙信や直江兼続に関する注目が集まっている.その中で,ラジオ版学問のすすめを聞いて,知った童門冬二氏が著した本書を読んでみようと思った.

本書は歴史的事実や解釈を基に小説仕立てで書かれている.著者の力量だと思うが,小説の構成が良くないように思われる.途中で投げ出してしまった.
美化が激しい ★☆☆☆☆
上杉景勝の名参謀である直江兼続の半生を描いた作品です。
童門冬二さんの小説は初めて読むのですが、
まず無駄に多い箇条書きやライトノベルかと思わせるような軽いタッチの文章に面食らいました。
その分、すらすらっと読むことはできますが…。

どの人物も無条件で直江が好き、直江を賞賛している状態で、
直江と直接関係のなさそうな歴史上の出来事まで彼の功績となっています。
主人公を持ち上げる為か、景勝がわめいたり駄々をこねたりと少々情けない人物として書かれており、
最後まで著者の直江兼続贔屓が目に余る印象でした。
直江が故・上杉謙信や妻のお船、著者(!)と脳内で会話を繰り広げる電波ぶりには笑ってしまいましたが。

小説としてはまあまあ楽しめますし、直江兼続好きにはお勧めですが、
主人公賛美の見解(著者の妄想?)があまりにも多く、思い入れのない自分にはいまいちでした。
はぁぁ・・・ ★★☆☆☆
才槌頭=のっぺりした東洋系ではなく、凹凸のはっきりしている西洋系の頭蓋
反っ歯=歯が反っているのではなく、噛み合わせで上歯が下歯の前に来ると言うことで、現代風の歯並び
身長=当時の平均身長より、やや上
容貌=女顔の美男子

なのに、石田三成はこんな風に書かれているのかー・・と、ショックと言うより失望的感情
もう少し、史実に沿った物語だったらよかったのになぁ・・(涙
内容の方は、かなり美化されてるなぁと言う印象
越後大名時代、後任の堀長政にかなりの迷惑を掛けた『米持ち去り事件』を知らないのか?と言いたい
この作家さんは、周囲の人間を悲惨な人物で書くことでしか、主人公を引き立たせられないのかと思うと、他の作品を買う購買意欲が失せる
たくさんの作品を手懸けているだけに、とても残念
直江はかっこいいけど ★★★☆☆
景勝との信頼関係、三成との出会いや秀吉などの人誑しに抗する生き様など、人間描写は読んでいて内容にぐっと引き込まれるのですが…
いかんせん話の要所要所をぶった切って行く童門先生のご意見ご説明が…水を注いで話に夢中になっている私を一気に現実に引き戻していきます…

個人的な好みですが歴史小説で、作中、視点を現在に置く注釈などが入ってくるものは苦手なのですが
この作品は親切設計で作中にどんどんもりもり注釈が入ります。
人物描写、また登場人物間のやりとりが最高に人間味があり暖かく、
戦国時代の気質ってこんなだったのかーとか妄想しながら読んでいられますが、
石田三成の容姿の説明の際に、反り歯とか頭蓋骨が縦に長いとか、ゆ、ゆってほしくなかった…!
軍師は雰囲気スマートのまま、とゆうわけにはいかないのですか先生…!
伊達に至っては作中、「墓所から発見された頭蓋骨の頭髪からDNA判定でB型と言われていたので」などの説明が…

どっぷりその世界に浸ってストーリーを堪能…というより
直江ドラマのストーリーが主軸で、サイドストーリーに時代情勢と人物考察が
といった感じに思います…
サイドストーリーが苦にならない方ならもちろんお勧めします。
直江という人間が大好き!という方もお勧めです。
ただ、戦国小説にどっぷり浸かりたいな〜という方は多少「うーん」と思われるかもしれません