今回は関前藩財政復興への起死回生策
★★★☆☆
磐音は浪人なのだけれど、関前藩のために働いている。
お殿様も、「そちは江戸で奉公を続けていると世は思っている」と直々に言ってくれるほどだ。
さて、この時代、どの藩も財政は厳しいそうだが、その起死回生の対策。
関前藩の海産物を千石船で江戸に運び、売りさばいて儲けるという、薩摩藩がサトウキビでやったようなことを磐音が企画発案し、実践するのが、今回の目玉だ。
たまたま嵐で、その直前の船はほうほうの体で江戸湾にたどり着き、磐音は気をもむ。
また、なかなか着かないのだ。
あーやきもきする!
もちろん、居眠り剣法も冴え渡る。
今回は、浅草から青梅、そして秩父までの遠出だ。それも借金取りと女衒の用心棒として。
と書いてしまえば、坂崎磐音も変わり果てたかのようだが、まったくそんなことはない。
さわやかに、品良く、武士として、男として、人間として、まったく恥ずかしくない行動のままだ。