心底笑える!
★★★★★
先日天野さんの講演を聞いたばかりだが、亭主とは上手に妻の尻に敷かれるものであるという持論を基本にして、ユーモア満載の楽しい話であった。
亭主の家庭内生存率をアップさせ、夫婦の平和は家庭の平和、さらには世界の平和へとつながると固く信じておられる。
妻の立場からすれば苦笑いの内容だが、亭主の健気さに情もわいてくるから不思議だ。一家に一冊あれば夫婦で読んで、他人事のようにお互いを笑いあえるのではないだろうか。
これはすごい
★★★★★
ウイリアムグラッサー博士が提唱する選択理論というものがあります。そこで言われている内的コントロールを地でいくようなすごい内容です。夫婦関係において相手を外的な力で変えようとするのではなく、内的コントロールによって自らをまず変えていく。ここにこそ、夫婦関係の出発点があるような気がします。
天野さんのユーモアに富んだ文章にぐいぐい引きつけられつつ、夫としての在り方を鋭く問われ、亭主力を磨いていく大切さを認識させられる本です。団塊の世代の男性のみならず、あらゆる世代の亭主必見だと思います。
後は、これの「妻版」が出るといいなあ(^^)
大笑いしているうちに、オジサンのココロの氷も溶ける一書
★★★★☆
著者の天野さん、マジである。九州男児として子供の頃から植えつけられた男尊女卑思想と闘いながら、「現代社会で夫婦が円満に暮らしていくにはどうしたらよいか」という難しいテーマにがっぷり四つに組んでいる。
その結果たどり着いたのが、妻に主導権を明け渡し、妻の言うことに従う良い亭主に徹するという道であり、「でも、主導権を渡したのは自分の意思なのだぞ」という最低限の誇りを手放さない「男子」の生き方だった。
この、良い亭主に徹する道を共々に歩む同志を糾合し、天野さんは全国亭主関白協会(略して全亭協)を発足させた。今や数千人の会員を擁して華々しい活動を展開しているという。
本書は、その全亭協会長本人が、幸せな家庭を築くために亭主が心得ておくべきことを、自身の体験を交えて教えてくれる。語り口は、もちろん、全編ギャグだらけ。
ギャグに満ちているのは、オジサンの堅いココロを溶かして柔軟にするためなのだろう。そもそも、全亭協の活動自体がギャグ抜きには語れない。
たとえば、「段位認定審議会」という会合があり、家庭円満のための活動報告を評価・審議して「新!亭主関白道段位」を認定する。天野さんは会長なのにまだ五段であるが、唯一の十段である猛者は、唯一、妻の前で気配を消せる男、とのこと。
「ちょっとあなたっ!」とリビングに呼び出された時、
なんと、一番避けなければならないと言われている、
目の前に座る大ワザを披露する。
と賞賛されているのである。
ちょっとだけ全亭協の思想的支柱を紹介させていただくと、全亭協が世界に向けて発信している「非勝三原則」が挙げられる。
それは、「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」の三原則。理由は推して知るべし。そして目指すところは、戦わずして負ける「無条件幸福」なのだ!!
大笑いしているうちに、オジサンのココロの氷も溶ける一書である。