小説自体は最高。でも単行本で読んだ方が良い
★★☆☆☆
心地よく、優しくなれるような読後感。これが作者が書く小説が持つ素晴らしい所の一つだと思う。
にも関わらず、何ともつまらない風刺とともに自分の親・家庭像を滔々と語るこの女は誰か。
「解説」は作品の解説をするところだろう。政党のインタビューに出演するなど政治にも強い関心を示すあさのあつこ氏。どのような思想を持っているかは知らないし、党を叩くつもりは毛頭無いが、きっと素晴らしい考えをお持ちなのだろう。
が、小説の解説部分を使ってまで読者にああしろこうしろと語りかけるのは正直辟易する。ましてや、この本の表題作は作者の大切なデビュー作。物語の品位を損ねるような解説を載せた解説者、新潮社ともに私には理解ができなかった。物語には大満足。
この短編デビュー作を超える本は出るだろうか?
★★★★★
「僕は捨て子だ。」冒頭からこう始まる。自分はもらわれっ子ではないだろうか、と、誰もが子ども時代には不安になったはずだから、これもそんな話かなあと思って読みだしたが……。
こんなにカッコイイお母さんはいない。そして、こんなにけなげな息子も。タイトルにしても、出生の秘密にしても、新しく始まろうとしている未来にしても、簡潔でユーモラスで魅力的で、感動してしまった。瀬尾まいこはスゴイ、と思った一作目。
後半の短編に「幸せな家庭で両親の愛情をたっぷり受けて育った人間は揺るがない温かさを持っていて、時折それを滲み出させる」という一文がある。瀬尾さんには、この「幸せな家庭」から滲みだしてくるもの、子ども時代がその後の人生に与える悲しみや喜びを、丹念に描いていってほしいと思う。
心が温かくなる作品
★★★★★
「卵の緒」と「7's blood」が収録されていますが、
どちらも家族に焦点をあてた作品です。
と言ってもいわゆる平凡な家族ではなく、「卵の緒」の書き出しは
”僕は捨て子だ。”ですし、「7's blood」も6行目には
”私と七生は正しい兄弟じゃない。”とあるように、
世間的に言えば普通じゃない家族を題材にしています。
その普通じゃない家族が、普通の生活を送っている姿を
描いているのですが、思い立ったら即実行する、
感じたことを相手に伝える、といったやり取りの中で、
家族としての絆が深まっていきます。
素直な気持ちの大切さ、思ったことを相手に伝えることの大事さ、
といったことを改めて考えさせてくれる作品です。
今、忙しくてイライラしている方も読み終わった後は、
周りの人に優しくしてあげたくなると思いますよ!
卵の緒
★★★★☆
やさしい育生とお母さんの会話がステキ。
きっとすてきな青年に育つんだろうな。
心地いい〜♪
★★★★★
本屋さんのオススメPOPを読んで購入を決意!
読んでみたら、私の好きな作品でとっても気に入った。
日常を描いていて、
こんな事あるかも〜って、
そして最後にはホロ〜っとさせてくれる。
とても心地よい作品。