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天の夕顔 (新潮文庫)

価格: ¥340
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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ウェルテルじゃないだろう・・・ ★★☆☆☆
今でも読まれていたのか…。しかし『ウェルテル』に比せられるというのはおかしくて、ウェルテルのは、片思いでもしかしたらロッテも自分が好きかもしれず、しかしピストルを渡すのはロッテなのだ。それに比べたら、こっちは人妻との相思相愛だから、あんまり感情移入できないのだよね。
読みやすく、美しい日本語。 ★★★★★
この著者の綴(つづ)る日本語は優しく美しい、そして深い。
胸の底まで静かに舞いおりてくる。

名作との誉れ高い作品なので、
あらすじは読む前からある程度知っていた。
いまは「純愛」なんていう御時世ではないし、
結ばれるはずのない相手を
人生をかけて愛し抜いていく男の生き方なんて
正直、ちょっと胡散臭いと思っていた。

ところが読み始めると、
この端正な日本語に気持ちよく酔ってしまうのだ。
そして、静かに感動する。

「…人間として、この世に生れて来たことの寂しさの中にあって、
 あの人に逢えたということは、それだけでもわたくしにはありがたく、
 たとえようのない喜びに思われたのです。(本文抜粋)」

一見、主人公のまっすぐ過ぎる生き方は報われないように見える。
だけど真実には、募る苦しみと共に、豊かで深い人生が醸成されていくのだ。
自分の欲も得も捨て去っていき、
本当の愛だけを胸に抱く生き方が、
彼の人生を本物にして強い輝きを放たせる。

この主人公の生き方に羨望を覚えた。
買いですが・・・。 ★★★☆☆
二十数年ぶりの再読。高校の文学史では川端康成、横光利一に次ぐ新感覚派の作家として紹介されます。昭和13年の発表当時、日本はもとより、フランス語やドイツ語などにも翻訳されカミュをはじめ多くの人々に絶賛されたと解説で触れられています。内容を簡単に言うと、二十数年にわたり四度の拒絶に合いながらもある人妻を思い続けた男の物語、と言ってしまったら身もふたもないでしょうか。ダスティン・ホフマンの「卒業」同様、今日的視点で見れば、単なる「ストーカー」と切り捨てられかねません(息子の学校から現住所を聞き出すくだりなど。人妻の息子の、主人公に敵意を抱いているかのような態度はそういうことを察してのものであるようにも読めます)が、それを典雅な語り口が辛うじて浪漫派の傑作としてこの作品を踏みとどまらせているように思います。個人的には主人公も人妻も自らを「わたくし」と語るところに作者の意図を感じ、両性具有ではありませんが、構造的にもっと読み込めば、また違った読みが展開できるように思えました。
結婚制度が今より重かった時代だったから売れたのでは ★★★☆☆
「大石川」を舞台にした「わたくし」と人妻の二十余年に渡る純愛物語で、ベストセラーに。

人妻に4回も拒絶されても、二十年以上も会いたいといい続け、息子の学校からすんでいる家までわりだして(個人情報もあったもんじゃない時代)会いにいったり、、
夫がなくなり、ようやくあってもよいという約束をした前日に人妻は亡くなります。
「四半世紀も同じ人を愛せるのか」という感じですが、
実は、途中で他の女性と結婚してしまったところはやはり男性というものなのか。

「初めて愛した年上の女性を、他の人とつきあってもずっと忘れられない」なんて、現在でもありがちといえばありがちですね。

小説が書かれた当時は、結婚という制度がもっと重たかった時代で、実は<わたくし>にもライバルがいたのですが、その人はすでに結婚している人に思いをよせてたというだけで、父親に叱責されてしまいにおいつめられて、自殺してしまったほどだったのです。
(もちろん今でも不倫はだめですけど)

そんななかでのかなわぬ恋の切なさや、これだけ人に愛されてみたいという妄想もあって売れたのかな。と思います。

今の小説やドラマは何でも見せすぎ、すぐに結ばれすぎですが、着物から出る裸足なんて、なんともエロティックでもどかしい表現は新鮮に感じるかもしれません。
宇宙の彼方まで届きそうな永遠の心・・・ ★★★★☆
これまでにストイックな
真っ直ぐな愛情を23年間女性に捧げた男に
なんて言ってあげればいいか 言葉を失う。

愛情の沸騰点を超え
精神的に昇華された心は
きっと無色透明で
宇宙の彼方まで届いて行きそうなほど
永遠で
強く
固く
光を放っている。

僕に出来るか・・・?
アナタに出来るか・・・?

単なる小説の中の出来事と思うなかれ!