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デファクト・スタンダードの競争戦略

価格: ¥3,990
カテゴリ: 単行本
ブランド: 白桃書房
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新しい競争戦略のフレームワーク ★★★★★
新しいタイプの競争を扱った本としては、マイケルポーターの競争の戦略から始まって、最近はやりのブルーオーシャン戦略まで、いろいろな学者がいろいろな切り口で語っている。その中でもこの本は規格競争を正面から取り上げている珍しい本である。規格競争といって、競争の中から事実上の標準として確立したタイプの規格をデファクト・スタンダードとして取り上げている。

手に取った感じがやや教科書的で取っつきにくく思われるが、実際にはしっかりしたフレームワークとそれを活用した具体的な事例集から成り立っており、分かりやすい構成になっている。

とりわけ本書の真骨頂と呼んでも良いのは豊富な事例である。今や古典とも言えるビデオのデファクト競争であるVHS対ベータから始まって、テレビゲームの任天堂対ソニー対マイクロソフト、あるいはアップルとIBMによるPCのデファクト競争など興味深い話が満載である。それらが単なるお話しとしてではなく、データや戦略的な視点に基づく記述になっている点が、他の業界や新サービスにも極めて示唆に富むと言える。特に今回の新版ではiPodなど携帯音楽プレーヤーならびにブルーレイに代表される次世代DVD規格が新たに加えられていて、興味深い。

企業などで新しい技術を使った製品やサービスの新規事業推進やマーケティング戦略を考えている人にとっては必読書であろう。
最新事例を含めた集大成 ★★★★★
本書の前著は、”デファクト・スタンダードの競争戦略の決定版”と
言われていたが、エレクトロニクス分野は変化が大きく、
事例が古いままであると、説明に迫力がなくなってしまう。
この第2版では、近年最大の注目を集めた新世代DVD(ブルーレイ他)と
デジタルオーディオプレーヤー(iPod他)の2つが追加されている。
16の事例編は、デファクト・スタンダードに関する、古典的事例と
最新事例の集大成といえるだろう。
また、その他の章も最新の事例を入れて解説が一新されていて、
一層理解しやすくなっている。
本の厚さの割に、読み易い文章で書かれており、この分野の初心者でも
容易に理解・楽しむ事ができると思われる。
非常に明快に整理されてる ★★★★★
デファクトスタンダード研究書の決定版でしょう。

デファクトスタンダードに関する定番の本を6冊ほど目を通してみましたが、これ一冊で基本的に広さも深さもカバーされていると思う。

まず広さについて。
古くは米国の電話の普及から近年のVHS対ベータ、ワープロ、DVD等も取り上げられており、およそ規格競争という側面から集められる事例についてはほぼ網羅されている。少なくとも他の書籍で紹介されている事例でこの書籍に出ていなかったのは記憶に間違いが無ければ無かったと思う。

次に深さについて。
この本のよいところは、単なる事例を紹介した上で、それを戦略立案→実行のフレームワークに落とし込んでいるところ。フレームは例えばライフサイクルカーブのどこに業界が位置しているのか?その位置の中で市場トップなのかチャレンジャーなのか?といったように、個別商材、個別企業の位置づけに応じて思考できるようになっている。

いくつか具体性が不十分だったり、結果としての勝利・敗北に指摘されている原因では網羅性が足りないのではないか、と思われる箇所もあるが、すくなくとも現時点で書籍からデファクトスタンダード戦略を学ぼうと思えば、これ以上の本は日本にはない。

良書。

具体的なデファクト戦略 ★★★★★
 本書の良い点はまず何よりも事例が豊富なことであろう。筆者も述べているように、この分野ではまだ確立された方法論が無いため、断片的な議論や、単なる事例紹介に陥りやすい。しかし、本書では事例研究の積み上げにより、論理を構築しているため、読者はテンポ良く理解することができる。
 当該分野の他の研究と比べて、本書の最もオリジナルな部分はデファクト・スタンダードを競争戦略、つまり企業間競争のもとで優位に立つための戦略、あるいは利益を獲得するための戦略といった視点から議論している点であろう。現実のビジネス環境を見ればごく当然のことであるが、これまでの研究ではこうした問題はあまり議論されてこなかったと思われる。
そして、本書では製品ライフサイクル別に考察している点が特徴的である。また、リーダー、チャレンジャーなど競争上の企業の地位を意識している点も面白い。製品ライフサイクルや競争地位などでビジネスの状況を細分しているため、さまざまな立場の企業に対応している。
 本書は筆者の博士論文をベースとしたと記述されているが、具体的な戦略提言が多いため、ビジネスマンにとっても有意義な一冊となろう。