インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

明治天皇を語る (新潮新書)

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
素晴らしい!日本人ならば必ず読んでほしい ★★★★★
初めて明治天皇に関する本を読んでみて、いかに明治天皇という人物が私たち日本人にとって尊敬するべき存在なのかが大変理解できました。
それまでも私は明治天皇には興味があり、映画やインターネットサイトなどでも陛下の事柄に関して触れて見たりもしたが、やはりこういった本を読んだことにより、知らなかった明治天皇の素顔を作者の大変読みやすい文書で紹介されたことに対して感化されるものは非常に大きかったです。
是非とも日本の歴史を知る上では必ず読んでほしいです。私はこの本を読んでみて純粋にこういった君主が統治していた日本に生まれ日本人として生きることに改めて誇りを感じました。

思想とか価値観は関係なく、この本に綴られている陛下の人柄に魅せられる部分は大きいと思います。是非とも"日本人ならば読んでほしい"そんな本です。
大帝の素顔 ★★★☆☆
明治天皇の素顔について和歌や錦絵などの様々な資料も交えながら書かれている良書だと思う。

ただ乃木希典が明治帝に嫌われていたとするものには少し疑問に感じる節がある。
著者は乃木が生涯元帥になれず大将どまりで軍人的名誉にならない学習院院長においやられたのがその理由としている。
たしかに乃木は軍事的能力が他者に比べ劣っており、明治帝もそのことを指摘している。
だが「精紳家」「武士道的日本人」として優秀な乃木を人間的に愛していたからこその院長就任ではなかったのだろうか。
そうでなければ日露戦争での失態を悔む乃木に明治帝が言った、「今は死ぬべきときではない、卿もし死を願うならばわれの世を去りてのちにせよ」という発言の真意がわからなくなる気がする。

この本の本編ともいえる『明治天皇』を読んでいないのでこれ以上はなんともいえないが。

これらの本と飛鳥井雅道さんの『明治大帝』を読み比べるのもおもしろいかもしれない。
近代化の陰の立て役者 ★★★★☆
『明治天皇』で明治という時代を切り取った著者が、明治天皇という個人に焦点を当てたのが本書である。
「ドナルド・キーンだからこそ書けた本」
本書の特徴を一言で表すとしたらこうなるだろう。

その一面は日本研究者ゆえ。
碩学である著者であるからこそ明治という時代精神を理解し、日本における天皇の位置を理解したうえで明治天皇という偉大な一個人そのものの人物像を描き出すことが出来たのである。

また別の一面は外国人ゆえ。
「またか」と思われることは承知だが、本書を語る上でやはり書くことの出来ない要素である。
ここまで生き生きとした明治天皇個人の像を描くことが出来たのは一定の距離感のなせる技であろう。平成の世の中という時代的な隔たりも重要であるが、やはり日本人でないという民族的な違いも大きい。そのどちらを書いても記述はより生々しいものか、よりよそよそしいものになったであろう。

明治天皇という元首を戴くことのできた僥倖こそが日本の近代化の陰の要因であったのかもしれない。
日本文化の紹介者 ★★★★★
著者は、日本文化の英語での紹介者として有名。
イギリスに近代制度を学び、皇室制度が確立していく過程を、一人の天皇に即して、辿っている。
日本人の目で見るよりも、より本質的な事項を記述しているかもしれない。
レファレンスがちゃんとしていれば星5。 ★★★★☆
明治天皇の幼少期から晩年まで、網羅的にというよりはさまざまなエピソードや
天皇の側面ごとに語っていくスタイルをとった本です。明治天皇は優れた滅私の
精神と克己心を持ち、天皇としての自分の役割や人々の暮らし・戦地の兵士の生
活などに心を配っていました。その一方酒に目がなく、倹約家のわりにダイヤが
大好きなど人間的な側面ももっていたとのこと。

著者は国家元首としての明治天皇を大変高く評価していますが、以下の本書での
新聞からの引用箇所が端的に内容をまとめていると思います。
「偉大な王とは・・・優れた大臣たちに信頼を置き、王権の威光でこれを支援す
る者のことである」(133-4頁)。自ら統率するのではなく、その姿勢によって
有能な部下たちを適切に働かせることに努めていた、ということです。こういっ
た天皇の政治的職務を描き出しているのは、大変面白いです。

非常に読みやすくお奨めですが、レファレンス上の不満が一点。
3章初めなどは明治天皇が全て人のために尽くしていたというような、ほとんど
偶像的な見方だという印象を受けました。それでどの史料を参照したのか確かめ
ると、なんと「参考文献は『明治天皇』の下巻に掲載」と書いてあり、驚きまし
た。そちらがメインの本とはいえ、一冊内でレファレンスも完結させるのが普通
ではないでしょうか。以前思想書で上巻の脚注も下巻に載せているのを見て腹が
立ったことがありましたが、これはそれ以上にひどい。それだけは気になりました。