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ひらがな日本美術史

価格: ¥3,150
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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力量で読ませるエッセイ風日本論・よくわかる美術の知識つき ★★★★☆
この著者の癖でときどき想像が突っ走ったり情念が噴き出したりするが、それを差し引いても一読の価値のあるシリーズ。体裁は年代順に代表的な美術品を採り上げて語ってゆくという方法で、一項目につき図版を含め10頁ほどで解説するが、目線が物凄く一般人視点設定(例:源氏物語絵巻の女性図を評して、中学生発言で「なんでこれが美人なんだよ」とか・・)にもかかわらず、広範な知識と小説家ならではの読み手を引き込む力量で、文化論やら社会論にまで展開する。先へ先へと無意識に引っ張られてるうちに美術史も頭に入っている寸法。タイトルからしていかにも入門書で、事実中高生あたりからの初心者でもすいすい読めそう(読まされてしまう文章力)だが、実は読み手にかなりの周辺知識と鑑賞眼を要求しているところがあり(そもそもが「芸術新潮」誌の連載だ)、入門篇として読むのと自分なりの観点をある程度持った上で読むのとではかなり印象が違ってくる。まあいずれにしろ面白いのは確かなので、深く考えず、好きな時代の巻をピックアップして読みたい欄だけ拾って行き、興味がわいたら他の巻も読んでいく方向でいいかも知れない。全体としてみると6巻末(全7巻だが)でオチのある日本論になっているので通して読むのがベストだが、各巻値段が結構するので(その分印刷が良いので図版は見応えがある)そこが難点。第1巻は古墳時代(埴輪)から鎌倉時代(慶派の彫刻・東大寺南門)まで21項目。このうち個人的には8番の法隆寺金堂天井板の落書き(千年前の画工サンも現代の中学生みたいにバカな似顔絵やエロいらくがきをして遊んでたという話)、12番の伴大納言絵巻(今では通説になった感じだが、ストーリー漫画の源流がこの辺にあるという話)、19番の運慶(実際は「運慶プロダクション」)作の無著・世親像(人生の疲労とか絶望とか悲しみとかそれでもあきらめない心とかを表現した彫像の話)あたりがとっつきやすいと思います。
美術とは、楽しく愛でること ★★★★★
とても日本美術がわかりやすいです。
私は美術がなんだか難しく、うんちくの必要なものに感じていましたが、それを払拭してくれました。

学校の授業や修学旅行でただいいから見ろ、重要だから知っとけみたいに教えられ、いやだなーこういう教わり方、でも一応日本人だし、他の方法でちゃんと理解できないかなーと思って読みました。読み終わった時には過去の美術の時間の(または日本史)イヤーな思い出から開放感してくれた、という実感があります。

好きなように美術を愛でるというのには、子供と違い、大人になってからはコツがいるようです。そういうコツを思い出したい人にもおすすめです。少しクセのある教え方ですが。