うーーん…
★★☆☆☆
現代医学の見地に立って戦国武将の病歴・死因を分析しているのですが
その根拠となる史料にあまり信用できないものも見られ
人物評は浅く、歴史小説やドラマの影響を感じます。
ですので、分析もどこか的外れに感じてしまいました。
もう少し、戦国時代の風俗や武士の価値観、政治情勢を踏まえたうえで
分析してもらえれば面白い内容のものなっていたと思うのですが…。
良くも悪くも現代から見下ろした戦国武将の本でした
「死生観」とは関係がないが
★★★☆☆
タイトルに反して「死生観」とは関係がなく、現代医学の見地から
戦国時代の人物の死因を推測するという内容である。
歴史は総合学問であるので、こういった異なる見地からの歴史的解釈
というものは数が少ないだけに、それなりに存在意義があると思われる。
ただし、こういった作品にありがちなことだが、俗説的・旧来的な歴史知識を
ベースにした人物評価を行っており、そもそもの大前提が間違っている箇所が
散見され、それが本書の価値を落としてしまっているのは否めない。
戦国武将の医療カルテ録
★★★★☆
とっても良い内容です。ただし、本書の内容はタイトルの「死生観」というよりは、現代医学で見直したときの戦国武将の健康状態と死因の分析となっています。例えば、織田信長は若いころからADHD(注意欠陥多動障害)の症状が出ており、さらに塩分の濃い食事を好んだため高血圧の諸症状が出ており、敢えて明智光秀に謀殺されなくとも、生活習慣に起因した病で短い生涯を終えたであろう、など。また、徳川家康が全国統一に成功しあれだけ長生きしたのも健康管理が万全であったことが大きいということも本書で学びました。