勾玉と宇宙
★★★★★
「新潮」平成20年12月号に一部を抜粋して添付した音源の全内容を収録したCDです。
偉そうですが「小林秀雄」を分かりたいと思い、小林秀雄の作品やそれに関連する書籍を読み漁っています。
その中でも小林秀雄のCDは、すぐそばで小林秀雄が語りかけてくれているようで大好きです。
内容は紹介せずとも皆さんのほうがよくご存じだと思います。
いつも小林秀雄はいいですね。
なぜ、小林秀雄は「本居宣長」を書いたのか。
★★★★★
この講演は聞いても楽しめますが、小林秀雄理解の上でも貴重なの記録です。前編は「本居宣長」執筆の動機が語られ、「勾玉のかたち」では彼の神秘観が鮮明に語られています。また、執筆を含め、はじめてメルロ・ポンティに言及した記録でもあります。人間が美を認識するというより、美が人間をつかむのだという発言は、小林秀雄の存在論を規程する重要な発言です。単なる追加資料としてではなく、この講演録には重要な存在意義があります。
ちょっと雑談に過ぎますね
★★★☆☆
小生、信者といっていいほど、筆者(講演者)には心酔していますが、この講演記録はどちらもいまいちです。前回のゴッホ、正宗白鳥、それ以前の現代思想への洞察、信ずることと考えることの深みからはかなり遠いですね。これまでの講演録を持っていらっしゃる方にはあえてお勧めはしません。