作者が池田理代子さんとくれば「ベルばら」。この本は「ベルばら」の登場人物が満載です。マリー・アントワネット、は勿論、脇役のデュ・バリー夫人、ポリニャック夫人、フェルゼン伯、そして恐怖政治の大天使と呼ばれたサン・ジュストの胸像(麗しいです)などなど、よくこれだけ収集したと関心してしまうほど、豊富で美しい図版が掲載されています。版画連作「貴婦人の一日」「ああ、結婚(結婚の流れ)」は特に印象的で楽しめます。
非常に丁寧かつ詳細に歴史が語られていますが、堅苦しい文章ではないので中学生から楽しく読めることでしょう。
因みに取り上げられているのは10人の女性+女装の騎士=11人ですが、各人に様々な人物と事件が絡んでいるので莫大な情報量です。
「ベルばら」ファンのみならず、お薦めできる一冊です。