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自分のこころからよむ臨床心理学入門

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京大学出版会
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 「なぜ自分はこんなに落ち込むのか」、「なぜこんなに人と接するのが怖いのか」。多くの現代人はいつも不安を抱えている。本書は「もっと自分を知って、もっと気楽に生きたい」、そう願う現代人に解決の糸口を示してくれる1冊である。

   本書ではまず、心理テストを使って今の自分のこころの傾向をはかる。落ち込みやすい人もいれば、そうでない人もいる。自分はどの位置にいるのか。しかも、いくら落ち込むといっても、いつも同じように落ち込むわけではない。今現在のこころの状態をこのテストではかるのだ。

   すると次に知りたくなるのは、「どうしたらあまり落ち込まずにいられるか」である。これを解く方法として本書では、どのようにネガティブな思考が作られていったかを社会心理学の見地から考えていく。すると案外、ほんのささいなネガティブなできごとだけに注目していたり、わずかな経験から広範囲のことを恣意的に結論づけてしまったりと、自ら進んでネガティブな方向に向かっていることに気づく。「うつ」に限らず、心理的不適応は、このような偏った認知過程から生まれるという。これを理解し、意識的に変えられるかどうかで、正常にも異常にもなり得るのである。

   世の中には心理学本が氾濫しているが、社会心理学の理論や概念を用いて、臨床心理学の問題を理論的に研究しているものはほとんどない。本書は2つの心理学分野を結びつけるさきがけの1冊になるだろう。これから臨床心理学を学ぼうとする大学生には必読の心理学入門書である。(宮崎 郁)

正確な臨床心理学 ★★★★★
臨床心理学というと、
わかりやすさを求めてか
刺激を求めてかわからないが
うさんくさい新興宗教と変わらないような記述をしている本が多い。

肛門とか無意識とか同姓の親との葛藤とか
常識的に理解できないような怪しげなものは
本書には一切出てこない。

むしろこの本はそういった考えを一掃してくれるようなものである。
つまり、科学的な視点から見た臨床心理学である。
科学的といっても、終始非常に簡潔な記述が貫かれているため中学生でもスラスラ読める。

また、「なぜ心の病気になるのか」といった根本的な問題に
この本は誠実に答えようと努力していることが目に取れる。

臨床心理学を学ぶため・心の病のため・教養のためにも
幅広い年齢層に薦めることができる本である

!本書を読み終えた方で,さらに詳しく正確な臨床心理学を学びたいならば
1.丹野義彦(2001)エビデンス臨床心理学―認知行動理論の最前線.日本評論社

2.ドライデン編集(1996)認知臨床心理学入門―認知行動アプローチの実践的理解のために.東京大学出版会
3.下山晴彦・丹野義彦編(2002)講座臨床心理学〈3〉異常心理学(1).東京大学出版会
4.下山晴彦・丹野義彦編(2002)講座 臨床心理学〈4〉異常心理学(2).東京大学出版会
などが薦められる.

臨床心理学に対する社会心理学からのアプローチ ★★★☆☆
 ありがちな臨床心理学の本かと思っていたら、そうではなかった。本書の一番の特徴は、「抑鬱」「対人不安」「妄想・自我障害」に対して、社会心理学からのアプローチをとっていること。「無意識」も「同性の親との葛藤」も「肛門」も出てこない。かわりに、「学習性無力感」「帰属理論」「公的自己意識」「自己呈示」なんて単語がポンポン飛び出す。著者によると、近年、社会心理学(認知研究)からの実証的アプローチをとる臨床心理学研究が、欧米では目立って増えてきたということだ。本書を読むだけでは、臨床心理学の扱う問題に対する社会心理学的アプローチの成功を確信することはできなかったが、実証的アプローチの導入が進むことはおおいに喜ばしいことだと思いました。ところで、タイトルに「自分のこころからよむ・・・」とあるが、「自分探し」の本ではないので、そのテの本を求めている人には不向き。