有害図書です
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子どもに対する抗精神病薬販売促進の絵本です。
ひたすら子どもにクスリを飲ませることを意図した本です。
脳の病気だからクスリを飲まないと治らない、慢性病なのでクスリはずっと飲み続けなくてはならない、などといった科学的に実証されていない嘘のメッセージを刷り込ませています。絵柄をかわいくしているだけに、その異様さが際立ちます。
この本で決して触れられていない事実があります。
1.統合失調症に対する客観的な診断手法はなく、誤診や誤投薬の危険性が非常に高い
2.抗精神病薬には非常に危険な副作用がいくつもある上、小児に対する安全性は確立していない
3.たとえ誤診であってもいったん統合失調症のレッテルを貼られたら、それをはがす手段はほとんどなく、そのレッテルは一生その人につきまとい、大きな社会的制約となる
早期受診が大切だとしていますが、早期に精神科受診をして完治した人は本当にいるのでしょうか。おそらく、ずっと薬漬けにされ「受診が早くてよかったね。もう少し遅かったら手遅れだったよ」と言われてごまかされているのでしょう。今の日本の精神医療では、早めに受診したところで問題が解決するわけではありません。むしろ、安易なレッテル貼りと薬漬けでその子の人生が台無しにされるのがオチでしょう。
厚生労働省科学研究費補助金によって作成されたというのは非常に性質が悪いです。我々の血税がこの本の作成に使われたとなると、非常に気分が悪いです。この書籍を読み、教師や親、本人が鵜呑みにしてしまうことを危惧します。
読み手があえて危険だと知った上で手を出すような、アンダーグラウンドな有害図書よりも、ある意味はるかに危険で有害な図書です。