タイトルは『はえてる女の子』ですが、ほとんどの話は“はやした女の子”となっています。
売り物半分、超常現象で生えるのが半分といったところで、
まともなふたなりエロというよりは、“ずれた”世界の日常を楽しむと言った感じです。
更にスカトロあり汁だくまみれなど、際物系を好みとしていないと読みにくいかと思います。

　あとがきを見ると、急いで描いたりテンションが低かったりとしているようですが、
私としては世界観や女の子達の生態観察日記風味なのが気に入っていますので、
結構楽しめました。
最終項の商品一覧も、裏設定というか、機能解説を知る事が出来て、よりこの世界が好きになれます。
　汚物有りだけど、ずれた世界ののんびりとした日常を見たい人は、作者買いということでどうですか？

　★４の上。
　著者の記念すべき10冊目。
　女二人のうんこまみれ『ダイスキナニオイ』。
　姉妹のグチャエロ『ぞろぞろどろどろ』。
　姉(フタナリ)と弟の単純シチュエロ『コタツ』。
　あり得ないモノとか付けた女の子同士のグチャエロ『Body Gardening』。
　とんでもない病の妹と、弟のグチャエロ『ぼくのおねえちゃん』。
　トイレに棲息する不思議女にまつわるお話『シキさん』。
　少年の肉体改造系しあわせグチャエロ『はえてる女の子』。
　オトコオンナと、少年のラブグチャ『いとしのヨッパライ』。
　少年同士のエグエロ『ワルイ戯』。
　少女同士のラブエロ『卸値』。
　『コタツ』が、著者の作品とは思えないくらい感動の薄い単なるシチュエロで評価下げちゃいましたが、他はみんな素晴らしいデキ。
　『ぞろぞろどろどろ』『卸値』は、旧作のアレンジが見事です。
　うんこもの２作。ホモネタもあるし、改造ものも多く、全体的にはエグミの強い一冊ですので、どなたにでもお薦めとは言えませんが、背徳感と変態行為にのめり込んでゆくキャラたちの明るいエロが炸裂してますので、興味のある方は是非ご一読を。

今作を読んでまず驚いたのは全ての話がハードかつファストなものばかりであること。「願い石」や「棒手振り」と同じネタが出てくるトコとかファンには楽しい要素であるはずなのに、それを読み手が知らず知らず流してしまうくらい無骨だ。一体どうした!?
あとがきでうち5本はめっちゃ急いで描いたものらしいので、ちょっと納得。あと前作｢夜を虚就く｣がかなりポップだったので、その反動かもと邪推してみる。
もちろん、これも掘骨砕三の持ち味。ただやはり掘骨先生のエロマンガは飄々としたキャッチーさがあってこそ、とも思うわけで。よって星4つ