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ブラック・コーヒー (小説版) (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

価格: ¥714
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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小説版って ★★★★★
小説版ってどういう意味かわからずに購入してしまいました。
ブラックコーヒーは、最初は戯曲としてかかれたということを知りました。
表紙に著者の名前を掲載しないのは、ひどいと思いました。

本の中には、チャールズオズボーン小説化と書かれているので、
表紙にも掲示すべきだと思います。

そんな不満を持って読んでいたので、表現の細かいところに気が回らず、
読み終わったあとも、内容がピンと来ていません。

戯曲版を先に読んでから、本書を読み直してみます。
クリスティの傑作版 ★★★★★
自分は、最近博品館劇場において行なわれている舞台「名探偵ポワロ〜ブラックコーヒー〜」
を観劇してから本作品を読んだのだが、人物描写などのちょっとした所作や言動が読む者を惹きつける書き方はさすがクリスティ作品だなと唸ってしまう。これは舞台でも同じで舞台、小説どちらも非常に優れていてどちらもあっと言う間に作品を見終えてしまう。
戯曲版ではこのようにはいかないだろう。戯曲というのは舞台の演出を書いているような物だから普通の読者ならこちらをお勧めする。もし貴方がこの小説を読んでも他の人には犯人は決して教えないように・・・
クリスティーの作品録には含まれていない、34番目のポアロの長編小説 ★★★★★
クリスティーは、戯曲の分野においても、この作品を始め、「ねずみとり」、「検察側の証人」、「蜘蛛の巣」、「招かれざる客」といった傑作を残している。ただ、戯曲というのは、演劇の脚本として書かれたものであり、小説と違って、読者に読まれることを意識して書かれていないため、これらの戯曲を小説と同じ感覚で、読んで楽しもうとするには、少々、無理がある。登場人物の台詞の合間合間に頻繁に入ってくる、役者の動きや演技の指示などのト書きが、かなりうっとうしく、読者の集中力をそいでしまうところがあるのだ。私は、ト書きを飛ばして読むことにしているのだが、やはり、戯曲は、本来、舞台で楽しむべきものなのだろう。

読み物としてのそんな戯曲の欠点を補うべく出版されたのが、チャールズ・オズボーンの手による、この「ブラック・コーヒー〔小説版〕」である。ここでは、先に述べた、役者の動きや演技の指示などのト書きが、小説としての情景描写の中に自然に溶け込み、ずっと読みやすくなっており、書き手がクリスティーではないという違和感も、全く感じるところがない。「ブラック・コーヒー」を読むのなら、この小説版の方だろう。
ちなみに、戯曲の出来としては「ブラック・コーヒー」を上回る「招かれざる客」も、チャールズ・オズボーンによって、小説化されている。

さて、物語の方だが、舞台は、物理学者クロード・エイモリーの読書室。莫大な金銭的価値のある新爆薬製造の化学式の入った封筒が盗まれているのを知ったクロードは、読書室に閉じ込めた6人の中に犯人がいると宣言し、電灯を消している一分間のうちに、封筒をテーブルの上に返しておけば、無罪放免しようと通告する。しかし、一分後に明かりがついたときには、クロードは毒殺されていた。クロードのブラック・コーヒーに毒を入れたのは、一体、誰だったのだろうか?ポアロの捜査が始まる。