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独居45

価格: ¥1,700
カテゴリ: 単行本
ブランド: 文藝春秋
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陰惨だが深い味わい。ダークなカルト純文学 ★★★★★
■坂下宙ぅ吉は純文学作家で45歳、独身。一部に熱狂的ファンがいるが、実は食べかねている。彼は偏屈で身勝手、自傷行為を繰り返している。彼が引っ越してきたことで、その町の住人達に狂気が伝染し、一帯は異様な空気に包まれてゆく。坂下に心酔する作家志望のイカレタ男、同性愛者で新興宗教信者の床屋、うつ病の主婦、そして老人と小学生…。ラストは陰惨だが、深い味わいを持つカルト作品だ。

ものすごい毒気でした ★★★★☆
新聞でこの本の紹介を読み、面白そうだと思って購入しました。
ただ予想とはぜんぜん違う話でした……。

奇矯な作家をとりまく住人たちの、ドタバタコメディのような話を想像していたのですが、実際はかなりシリアスな話で……いや、やっぱり相当デフォルメされた異常な話ではあるのですけど、創造というものについて考えさせられ、とても切ないキモチになりました。

実際、本を書く苦しみってこんな感じなんじゃないでしょうか。実際に体を切っているとかじゃないですけども。

この作家のファンの青年がつきあっていた女性のモノローグが一番やるせなかったです……。

ファンの青年が作家の部屋に忍び込んで、「なんて安っぽいんだ!」と叫ぶ場面、ものすごく面白かったです! ここだけは大笑いしました。安っぽいんだけど愛しくて仕方ないという気持ち、いいですね。こんなファンに巡り会ってしまった作家って、幸せなのか不幸なのか……。
それなりの純文学経験者じゃないと無理かも。 ★☆☆☆☆
ジャケ買いするとこういうこともあるんですね。雑食なのでまぁ行けるかと思ったのですが、冒頭からガツンとやられました。
もう、この本読む意味がわかりません。考える気にもなりません。
ちょっと攻撃力は落ちるけど使い勝手の良い炎のブーメランに固執してたらいきなりマデュラで全滅した気分。
上級者向け、もしくは彼の世界が大好きな人向けです。
何もないところから怒り、憎しみ、攻撃が増幅していく様 ★★★★★
 バッハを聴き、レギュラーコーヒーを飲み、自分自身の体を傷つけるときも清潔を心がけ、かなり変人ではあっても自分の生活と信条を守っていた作家とそれを取り巻く人々がどんどん変化していく様は恐ろしい。多少の視覚的や嗅覚的な迷惑はあっても人に対して何ら暴力をふるうこともなく、淡々と自分の生活を続けているだけの作家に対し、「気持ち悪い」とか「普通でない」ことを排除しようとする力が集まり、群衆になっていくことで一層過激になり、攻撃をすることを英雄視すらしてしまう群集心理が、気持ち悪いけど面白く書かれている。
 変だけどちょっと愛すべき?作家が次第に自分自身を切り刻みどんどん狂気的になっていくのは、狂信的な若者が原因だったのかなと思うと、この若者が憎らしくなってくる。 
 作家自身の様子をいろいろな人の視点で少しずつ増やしながら次第に全容が見えてくる描き方は、何も無い日常から少しずつ町の様子がおかしくなっていくことと相まって読み手にとってわかりやすい。屋根の上のマネキンは、作家が小説「女」を書くために一種の実験的なことをしていたのであれば、いろいろな小説のいろいろな作家の方々は小説を書くためにどの程度の実験?などをしているのかと少し想像して興味深い。