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水晶の栓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

価格: ¥840
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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嘲弄されるルパン、負けず嫌いのルパン ★★★★☆
 ルパンの性格というのは、気取り屋、独りよがりな正義感、意地っ張り、負けず嫌い、
そして法螺吹き、でしょうか。これってある意味でろくでもない人物像のように見えますが、
当時のフランス人の琴線に触れるものがあるのかも知れません。いや、フランスに限ら
ず、いまでも心が若い(笑)ちょい悪のちょっと不良たちにも受けるかも知れません。

 さて今回のルパンは、ドーブレックという代議士邸で「仕事中」に、部下たちが召使い
を殺したことを知って激怒します。また、死ぬ前にその召使いが警察に通報したことに
より、部下をおいて海に逃げる羽目になります。
 単なるささいな失敗かと思ったが、これを機に大きな謎が現れます。

 「水晶の栓」とは何か。そこに何が入っているのか。それはどこにあるのか。
 誰がそれを追っているのか。
 謎は深まるばかり。

 代議士ドーブレックが敵役になりますが、この男がまたすごい。ルパンの計略・作戦を
ことごとく見破り、徹底的に嘲弄し、次々と罠にかけてきます。どっちが主役だかわから
ない。

 奥にあるのは、当時フランスを揺るがした政治的スキャンダルです。そういえば、ちょうど
この時代にそんな事件があったっけ。でも、秘密文書さえ手に入れれば大統領さえ脅迫
して操れるという無茶な話は、本当だったのでしょうか? 政治の裏にありそうな話ではあ
りますが、「清廉な民主主義国家」とは言えないよなぁ。

 この冒険物語に、かつてのレセップスのスキャンダルをモデルにしたというこんな政治的
な背景があったとは、むかし読んだときには気づかなかった。
 うーむ、いろいろな意味で奥が深い。
心ときめく冒険 ★★★★★
30年以上の昔
心ときめかせて読んだ少年の日
あの日出会ったルパンが
少しも古びずにここにいる
懐かしくもあり
楽しくもあり
いとおしくもある
あまりに無力なルパン ★★★★★
ルパンというと完全無欠の超人というイメージがありますが、本作品では、ルパンはかなりのピンチに追い込まれます。
といっても、自身の命が危険に晒されるわけではなく、敵の悪徳代議士の陰謀により、部下が裁判にかけられ、死刑判決を受けてしまうのです。
愛する部下を救うために奔走しますが、裏をかかれ続けてしまうルパン・・・。
そして部下が持っていた水晶の栓の謎とは・・・。
刻一刻とせまる死刑執行・・・。
数あるルパン物の中でも指折り物の、ジェットコースターのような面白さです!
また他のシリーズを読んだ事が無い人でも楽しめます!
ぜひ読んでみてください!
本当に面白い! ★★★★★
ルパンシリーズでも初期の、作者のルブランが良作を連発していた頃に
書かれ、シリーズでも屈指の名作と言われているのがこの『水晶の栓』です。
とある代議士の別荘に忍び込むルパン一味、そこで起きる不可解な出来事、
そして殺人・・・。冒頭から謎だらけの展開で、一気に引き込まれます。
展開もスピーディーで、一度読み出すと止め時が見つからないくらいです。
作品内にタイムリミットを設定していることも功を奏して、最初から最後まで
緊迫感が薄れることはありません。とてもじゃないけれど、100年近く前の
作品とは思えないです。
それは物語自体の面白さもあるのですが、新訳ということも大きいと思います。
とにかく読みやすいです。正直、他の出版社から出ているルパンシリーズは訳がかなり古臭いので・・・。
そんなわけで、かつて読んだ人も、ルパンシリーズをまだ読んだことが無い人にも
おすすめの作品です。きっと気に入ると思います。