インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
Amazon.co.jpで確認
忙しいときに読んではいけない本 ★★★★☆
ジェットコースターサスペンスという看板に偽り無し。読んでいくうちにずるずると引き込まれ、気がつけば徹夜で読み終えてしまう類の本。

他に多くの人がレビューを書いていることだし多くは語らないが、ひとつだけ。
「この犯人のどこがボーン・コレクターなんだよ!」
とケチをつけたくなったのは私だけではないはず。
意外な犯人を演出することに腐心するあまり、それまでのストーリーをどっちらけにしてしまっている感が。
あと、天才的とはいえこうも性格の悪い(失礼)主人公に、ぞろぞろ信頼する仲間が集まってくるというのはいかにも都合が良すぎるのではないかと。そのへんが響いて☆-1。
徹夜必須! ★★★☆☆
映画の評判とは裏腹に原作の評価がとても高いリンカーンライムシリーズの第一弾。

このシリーズの面白い所は主人公が動く事ができないという状況に対して、犯人はそ
れを嘲笑うかのようにあっちへ行ったりこっちへ行ったりと神出鬼没な存在だという
こと。

まるでオセロ。物語も逆転の繰り返しで最後のオチがいつも楽しみで仕方ない。

こういう話は主人公はもちろんの事、悪がどれだけ魅力的に描かれているかが重要だ
と思う。全シリーズの中でもやはり最初のボーンコレクターはかなりイカれている。

サイコサスペンスといった雰囲気を一番出してくれているのもこの物語だ。

シリーズ化していくとそういった味わいは少しづつ薄れてくる。つまらないわけじゃない。

逆に飽きが来ないというべきだろう。個人的にはこの次の「コフィン・ダンサー」という作
品が大好きなのでボーンコレクターはその序章としてみてしまう。徹夜して本を読んでいた
いという人には是非おススメしたい。
究極の安楽椅子探偵 ★★★★☆
ニューヨークの空港からタクシーに乗った男女二人組が、誘拐された。
そのときニューヨークでは国連の大会が開かれる準備が進められており、そのただなかで起こった誘拐事件は大きな関心を引いた。その後、なんらかの取り引きの連絡がないまま、男が生きたまま埋められて死亡しているのが見つかった。その指は肉がはぎ取られ、もう一人の女性がしていたはずの指輪がはめられていた。
事件は連続誘拐事件へと発展するが、必ず現場には次の現場へのヒントが隠されている。そんな不可解な事件の捜査に引っ張り出されたのが、数年前に捜査の途中に遭った事故で四肢がすべてマヒしてしまったリンカーン・ライム。彼が動かせるのは、首と左手の薬指だけだ。すなわち、究極の「安楽椅子探偵」といえる。

その安楽椅子探偵にさまざまな情報をもたらすのは、鑑識の知識などまったくない女性のサックス巡査。気難しいライムと、それに反発するサックスだが、事件を通して少しずつ心を通わせる様子がうかがえる。

捜査は、さまざまな科学捜査によって行われる。(機器がライムの寝室に運ばれている)。そのため、読者がトリックや犯人を推測するといった余地はない。骨に執着する犯人と、彼を追うライムたちの動き、そして時には被害者の視点から書かれた文章をひたすら追うのである。エグくてグロい描写も多いが、登場人物が魅力的でついつい引き込まれるように最後まで読んでしまう。
もう少しで★5つ ★★★★☆
本書は、1997年に発表された
<リンカーン・ライム>シリーズの第1作です。

物語の舞台は、ニューヨーク。
ここで猟奇的殺人事件が発生し、
市警察は、元中央科学捜査部長のリンカーン・ライムに捜査を依頼します。
彼は、捜査中に事故に遭い、
四肢麻痺となっていましたが、明晰な頭脳は健在でした。
手足となって協力するアメリア・サックス巡査の収集する微細な証拠物件から、
科学捜査方法を駆使して、犯人を追い詰めて行きます。

この作品の特徴は、
「ジェットコースター・サスペンス」とも呼ばれる、
息をもつかせぬスピーディーなストーリー展開にあります。
上・下巻に及ぶ物語も長さを全く感じさせません。
「このミステリーがすごい!」の「ベスト・オブ・ベスト」で
第3位に選ばれているのも納得のいくところです。

ただ、少し残念な点があります。

思えば、この作品が発表された1990年代は、
映画「羊たちの沈黙」(1991年公開)の成功で、
小説や映画で、猟奇的殺人を題材とした作品が
数多く発表された時代でありました。
そうした中で、「猟奇的殺人鬼VS科学捜査官」という
作品構成上の図式もかなり一般化してしまった感があります。

そのためでしょうか、本作品は初読であり、
映画版も観ていませんが、同じような作品を多く目にしてきたからか、
「どこかで聞いたような物語」という感じがしてなりませんでした。
これがなければ、★5つとしたところですが・・・。

また、もう一つ残念なことがあります。
それは、作品の結末。
確かに意外性はありましたが、
「驚愕」するほどのものではありませんでした。
レベルの高い作品だけに、期待していたのですが・・・・。
科学捜査小説の金字塔 ★★★★★
この作品にはサスペンスを面白くさせる要因がすべて揃っている。

静かで理知的な安楽椅子探偵リンカーン・ライム、動的で感情的な助手、アメリア・サックス。この二人のあいだには微妙な男女の機微が流れ、恋愛小説的な側面も垣間見せる。この二人が時に反目し、時に尊敬しあいながら、追い詰めていく連続殺人の犯人の不気味さがまた凄い。殺人のシーンは想像するに目もそむけたくなるほど凄惨だが、犯人の骨への執着でみせるひとつひとつの行動が鳥肌が立つほどおぞましいのだ。この追うものと、追われるものがみせる推理力と科学捜査の粋を集めた知恵比べはまさに凄まじいのひと言。ページを繰る手がもどかしくなるほどだ。

犯人捜査の緻密さでは、名作「羊たちの沈黙」をはるかに凌ぎ、CSIとかボーンズとかのアメリカドラマの科学捜査ものの先駆けともいえる作品で、そんなアメドラファンにも必読の、科学捜査小説の金字塔ともいうべき名作である。