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航海者―三浦按針の生涯〈下〉 (文春文庫)

価格: ¥610
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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三浦按針 ★★★★★
読めば読むほどどんどん作品に引き込まれていく作品だ。歴史小説の中でも脇役的な存在であるにも係わらず、本人にスポットをあてればこれほど東洋とりわけ日本への憧れと執念をもって航海士としての生き様をみると、当時の冒険家は凄いの一言では言えないほどの重みを感じる。故郷への憧れを夢見ながら異国での生涯は感動させられる作品だ。歴史歴史小説229作品目の感想。2010/02/25
晩年の力作 ★★★★★
歴史小説としての本懐を発揮している快作。作家の晩年の力作であったとする解説を読み、なるほど、とうなずいた。三浦按針をまだ知らない人に、彼の魅力をあますことなく伝えている。ただ、三浦按針の足跡をきっちり追いたい時は、少々気をつけて他の資料と読み比べる必要があるけれど。ウィリアム・アダムスの懊悩とそれ故の魅力が描かれている。
帰国の望み ★★★☆☆
1999年に幻冬舎から出た単行本の文庫化。
 三浦按針ことウィリアム・アダムズの生涯を描いた小説である。伝記ではない。解説等にあるように、かなり自由に想像を羽ばたかせて書いている。
 また史実、地名、人名等のミスも散見される。
 とはいえ、物語としての魅力は十分。
 下巻では、家康の寵愛を受けて旗本に取り立てられるあたりから、長崎のオランダ・イギリス商館での活躍、晩年まで。
 上巻ではちょっと理想的に描かれすぎていたアダムズだが、下巻ではむしろ人間くさい姿が前面に出てきて、弱さやプライドといった側面が焦点となっている。
 もうちょっと取材をきちんとして欲しかった。
航海することが必要だ。生きることは必要ではない。 ★★★★★
 三浦按針ことウィリアム・アダムスの半生を描いた作品で、数ある白石一郎さんの海洋小説群の中でも読み応えのある力作です。特に帆船「リーフデ」による厳しい航海と臼杵への漂着を描いた序章「マゼラン海峡」は圧巻で、死の危機に直面した航海者たちが「航海することが必要だ。生きることは必要ではない」を合言葉に恐怖に立ち向かっていくさまには鬼気迫るものがあります。
 日本に辿り着いたアダムスは徳川家康の寵愛を受け、やがてその家臣として三浦に領地と妻を得て暮らすようになります。家康の命を受けて彼が建造した西洋式帆船は家康の武威を高めましたが、当時の日本の船大工たちに西洋式の造船技術を伝授したという点において技術史的にも大きな意味を持っています。
 しかし、「航海することが必要だ。生きることは必要ではない」という思いを胸に秘めて大海を渡ってきた航海者アダムスにとって、日本での生活が真に幸福なものであったのかどうかはわかりません。晩年になり望郷の念にかられたアダムスですが、その資金を稼ぐための東京(現在のベトナム北部)への航海でマラリアに罹り、平戸にてその生涯を終えます。享年56歳でした。