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これからはあるくのだ (文春文庫)

価格: ¥530
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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とくに面白くはありません ★★★☆☆
角田光代という人はどんな文章を書くのかな、と思って買った。短いエッセイ集なのですぐに読める。さまざまな雑誌に書いたものに書き下ろしを加えてあって、全部で31編。内容は、好きな歌の話あり、旅の話あり、個人的こだわりの話あり。
角田さんというのはちょっと変わった人で、というか、そもそも作家という人種は変わった人が多いんだろうけど、すごく変わっているのでなくて、ある面で一般人とは微妙にずれた日常感覚をもっている。そもそも女の人ってそうなのかな。
で、面白かったかというと「別に、とりたてて」という感じ。雑誌に掲載されたときは、挿絵がついてレイアウトもイカしていたんだろうけど、こうしてすべての文章が同じ大きさの文字で組まれていると、駄文にみえてくる。きっと雑誌でステキなレイアウトで読むと、贅沢な気分が味わえるのだろう。女性の読者は「そうそう、そうなのよ」と思って読み、男性の読者は「へー、そうなんだ」と思って読むんだろうな。
いい小説家がいいエッセイを書くとは限らない。角田さんは小説家なので、その小説を読むべきなんだろうな。そう思った。
内容の薄さには呆然〜ファン・クラブ向けだろう ★☆☆☆☆
作家としては、日常の中に潜む非日常性を描く事で定評のある角田氏だが、本エッセイの内容の薄さには呆然とした。本来、角田氏のファン・クラブの会報誌にでも掲載すべきもので、これを一般刊行する著者や出版社の度胸には恐れ入る。

自分の身の回りに起こる出来事や、フト思い浮かべた事を、そこはかとなく書き綴れば、他人様に金を払って読んで貰えると思っている大きな勘違い。自分を超有名人とでも錯覚しているのだろうか ? タイトル作も、題名からしてpositiveな内容かと想像したら、単なるオマヌケな話で、脱力感しか残らない。全編、そうした記述が延々と続くのである。

安吾が顕著な例だが、同一人物でも作家としての力量とエッセイ家としての力量は自ずから異なる。それを、嫌と言う程再認識させられた作品。
題名以上にぐっとくる本 ★★★★★
なにを隠そう「ぐっとくる題名」のなかで興味をそそった本だったので手にして見ました。
全31作品のエッセイ集です。

作者の書く日常のささいなことや、そのとき感じたことは、
「へ〜そういうふうに感じるんだ」
「お〜そこそこ」的な痒いところに手が届く感覚
を与えてくれます。

なかなか新鮮な感じを受けました。
軽めのエッセイですが、エッセイマニアにも結構受けると思いますよ。

もっと、他の作品も読んでみたいと感じる作家です。
素顔の角田さん ★★★★★
心和む話、ドジな話、理不尽な目にあった話・・・、様々な作者の日常が詰まっています。

中でも、この本にある幾つかの失敗談を読んで感じたことは、ユーモア・エッセイを得意とする方の文章に往々にしてある「些細な出来事でも殊更おかしく書こう」とする「力み」のようなものが全くないということ。
角田さんの綴る失敗談はとても淡々としていて、でもそこはかとなくおかしいのです。

エッセイの所々に散りばめられた風景描写などは、やはり小説家の文章だなあ、と思わせるものがあります。

作者の性格の良さや素直さが滲み出る ★★★★★
カクタさんは毎日をゆっくりすごしているようで、
私たちの誰にでもある心のひだを正確に言葉に紡いでいる
ように思う。
日常のちょっとした違和感やらを絶妙に表現して、
非常に遠い記憶を鮮明に思い出させる。
大切な記憶に触れる心地よさとでも言おうか。

なかでも「記憶の食卓」は納得。
記憶が硬直してきたことに対して、年取ったなぁとか
嘆くのではなく、したたかにその流れと向き合って楽しむ。
そうすると毎日が大切に思えるし、友情も変わらず
大切にしていきたいと思える。