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漱石先生お久しぶりです (文春文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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「漱石先生」素顔をユーモラスに描いて面白い ★★★★★
 漱石の孫娘を妻とする著者の「漱石先生」を書名にする三作目。「本書は漱石先生をダシにして、いわば一杯機嫌で礼儀作法をよそに、勝手なオダをあげたようなものである」と後口上に書かれている。漱石の知られざる生活の裏面、素顔が遠慮なく綴られており、思わず噴き出したくなるエピソードがいたるところにある。一つ例を出すのも迷うほどだが、「飼い猫三題」は『吾輩は猫である』に関連して面白い。猫の死亡通知を懇意な知人のみならず、訃報を朝日新聞にも出した。高浜虚子から〈吾輩の戒名もなき薄かな〉の弔句をもらったりした。小説では「南無猫誉信女」と戒名を付けたとなっているが、実際は「猫の墓」と誌しただけ。でも漱石哀悼の句がすばらしい〈この下に稲妻起る宵あらん〉随筆「永日小品」 を読み合わせると、もっと味わい深くなる。その後、同じような黒猫が飼われ、三代三尊の石塔が建てられたという後日談も添えられている(雅)