それはきっと生きていた証を再認識するために必要な手順だったのだと、読後はじめて気がついた。
この話の中に描かれている人々は、葛藤しながら生きていた証を選ぶ。そうしてたった一つのその思い出を胸に抱いて旅立っていく。
読み終わった後の胸に落ちる残り香が、たまらなく、切なく、いとおしい。
生きていることの意味。ここに在ることの証。
死を思うことは、今を生きていることを改めて考えることに通じている。
この物語は、人が死んで天国に行くまでの一週間の間に今までの自分の人生の中での思い出を選びます。皆、それぞれの思い出を持ってますがここではたった一つしか選べません。最後に一人一人が主人公になれる物語です。この本を読んだ後、私だったら何を選ぶか、選べるようなまた再現したい思い出はたくさんあるかなって思いました。これを読んだ後、あなたも今一番の再現したい思い出って何だろうと考えます。今後の生き方が変わるかも?お勧めの一冊です。