北朝鮮問題必読の書
★★★★★
これは実に体系化されたインテリジェンスである。
著者も凄いが、訳者もまた自衛隊元幹部の錚々たる人物である。北朝鮮を知る上で必読の書といえる。
特殊部隊を知らずして北朝鮮は語れない。北朝鮮は先軍政治を憲法で定めた国であり、特殊部隊を極めて重視している。核兵器と違って実際に使える戦力であり、しかも証拠を残さずテロ工作を実行できると、少なくとも北は信じている。特殊部隊の能力への自信が、瀬戸際政策の原因の一つなのである。
これまで北朝鮮が語られるとき、軍事の視点が不足していた。政治家、官僚、ジャーナリストは、まず本書を読むところから始めるべきである。