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アイアン・サンライズ (ハヤカワ文庫SF)

価格: ¥1,050
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
Amazon.co.jpで確認
お気に入りの作家なんだけど日本では受けないなぁ ★★★★★
『シンギュラリティ・スカイ』の続編。650ページもある文庫だけど、前作に比べても読みやすくて、あっという間に読み終えた。特に後半はスリリング。主人公の少女も、彼女と出会う政治ジャーナリストもいいキャラクターだ。前作の主人公の二人も出てくるけど、どちらかというと今回は登場は控えめ。むしろ 19歳の少女が主人公。

最新のテクノロジーがちりばめられているけど、そんなことも気にならないぐらい、小説として面白い。

ストロスは、前作でもそうだったけど、結構、政治批判的なところもあって、そこが面白いんだけど、説教臭いって思う人がいるかもなぁ。でも、もっと日本でも話題になってもいい人だと思う。ほかの作品も早く翻訳してほしいな。
ラスト(の先)がとても気になる。 ★★★★☆
なんとなくタイトルに惹かれて買ってみました。
完結した物語かと思いきや、続き物で、前作まで有るのでした。
まあでも、この話だけでもそこそこ楽しめます。
今は、前作の「シンギュラリティ・スカイ」を読んで、もう一度
この話を読み返した上で、レビューを描いています。

やはり、最初に前作を読んでおいた方が良い様に思います。
本作だけでは、この世界におけるエシャトンの位置づけの描写が
充分では無いように思われるからです。エシャトンに対する
充分な理解がないと、敵役である「リマスタード」のやっている
事が唐突に見えてしまうのです。(単にカルトな宗教団体に見える。)

前作を読んで、もう一度読みなおしたら、リマスタードの正体に
非常に興味がわきました。この作品自体の評価も上がりました。

この作者の構想、なにやら壮大そうで、
落ちがちゃんとつくのか若干不安もあります。
が、先が楽しみです。
思考実験としての SF ★★★★★
シリーズの1作目をまだ読んでいないが、たまたま本屋になかったからだが、久しぶりに面白かった。早速、1作目をAmazonで手配した。

 世界観の設定が秀逸。1960年代の「レンズマン」シリーズ的な設定を懐かしく思い出した。シリーズの続編が大変楽しみである。 ベースはキリスト教世界観であり、正邪、善悪などの2元論がベースである。しかし、善玉、悪玉の立場で、事象の推移を方向ずけるような安易なプロットではない。絶対的存在(つまり、神)を配置しつつ、量子論的な不確定性や限界などにより、一見絶対的な存在も、実は非常に不便な状況におかれている。その点で主人公が導かれたり、その能力を発揮したりして活躍する余地を作っている。現実の世界の科学的知見を取り入れ、さらに、作者が想像をたくましくした存在と人間のかかわりが織り成す世界である。