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春を抱いていた(2)

価格: ¥2,701
カテゴリ: CD
ブランド: インディペンデントレーベル
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最高のキャスティングでしょう ★★★★★
岩城京介に、帝王・森川智之さん。「もろイイ男声」なのはもちろん、さすがの貫禄。年齢といい(このCDに収録されている原作第2巻の時点でだいたい30歳直前くらい)俳優としてのカリスマ性といい、これ以上の配役は考えられないほどぴったり。男っぽい美声と抑え目のフェロモンに目眩がします。BLにありがちな「いかにも受キャラ」の対極に位置する岩城さん。この「あくまで男性的」という設定は原作者のこだわりだと思うので(そんな彼が5つも年下の香藤くんに抱かれてとろけちゃうからこそオイシイわけで)、森川さんの熱演に脱帽です。
怒涛のパッションで岩城さんを篭絡する香藤洋二に、三木眞一郎さん。やんちゃくさい声も語尾に「よ」「ね」が多い女の子っぽい口調も、まんまイメージ通り。本気とジョークが混在していて、バカでかわいいと思うとびっくりするほどオトナだったりと、なかなか現実感を持たせるのが難しい役だと思うけど、三木さんはそれをいとも自然に演じてます。キャラのつかみ方の絶妙さは無論、キャスティングした人に感謝したい(笑)はまり役。スゴイ!
ストーリーは、香水ジゴロのポスター共演秘話、香藤の妹のハワイ挙式ネタ、香藤の浮気疑惑スキャンダル、そして祝!岩城さんの告白編。どれもドラマとして出来がよく、二人の心がだんだん近づいていく(というか岩城さんがほだされて降参する?)過程が丁寧に作られています。
原作にないアドリブも含めて名シーンがありすぎてこれが一番!って選べないけど、あえて言うなら。甘いラブシーンはもちろんですが、香藤の浮気記事に動揺して嗚咽をもらす岩城さんと、その後で香藤の出演する番組にゲストで登場する岩城さんの言葉かな。「ばか・・・泣いてるのはおまえだろ」ってセリフ、原作で読んでも胸が痛くなるけど、実際に森川さんの押し殺した低い声で聞くと・・・もう、絶句。