現代音楽の革命
★★★★★
一般に現代音楽というとおたどろおどろしく楽譜が不協和音で黒く塗りつぶされたものが多い。特にそれが顕著なのはクセナキスの楽曲であると思う。音楽に数学的理論や物理学的理論を適用することで新たな美を追及した楽曲だが一般人には理解しがたく、かくいう私も不快感のようなものを感じた。その現代音楽に革命をもたらそうと久石さんはミニマルミュージックを導入した。拍子を変えた音階を複数重ね合わせることで彼もまた新たな美を追求しようとしたわけだが、前述したクセナキスの楽曲とはことなり、鑑賞していて実に心地よい。特にそれが顕著に表れているのがlinksである。私のレビューを見て興味をもたれた方は是非鑑賞していただきたい。感動を共有できると幸いである。
久石音楽の原点
★★★★☆
久石譲といえば,その美しいメロディーによって,いまや国民的作曲家ともいえる位置を占めています。しかし,ジブリ作品のサントラを聴いているだけだと想像しがたいことですが,もともとは現代音楽畑でミニマルミュージック作品を作っていた方でもあります。
今回の作品は,久々に原点回帰,100%ミニマルのアルバムです。グラス,ライヒ,ナイマンなどといった海外のミニマル作曲家の作品群とも通底するような響きで,聴き込むほどに味が出ます。
久石譲×ミニマル
★★★★★
ジブリや北野武の映画で有名な音楽家、久石譲。学生時代に衝撃を受けたミニマルミュージックを真正面から見つめなおし、劇伴音楽家として一線で活躍してきた久石譲が新たな音楽性にチャレンジした意欲作。
これまでの久石譲の持ち味だった琴線に触れるメロディーは最小限に抑えられ、リズムとハーモニーが重要な役割を担っているため、さらっと聞くとこれが久石譲?と思うかもしれない。
それでも聴きこんでいくうちに、ついニヤッとしてしまうような久石譲らしい音も随所にある。
久石譲の曲が好きな人なら、最初はぱっと来なくても聴きこんでいくうちに癖になってしまうようなアルバムだと思う。
悦楽の時間
★★★★★
宮崎アニメで有名な作曲家・久石譲のミニマル音楽作品集。
いつかは、ポピュラー音楽から突き抜けた作品を作ってくれると思っていたが、この作品の出来は予想以上。
このアルバムから発せられる音に、身を委ねていると、そこには、今までに経験したことのない悦楽の世界が待ち受けている。まるで、時間軸から切り離されたように・・・。
是非、繰り返して、この降り注ぐ音の快楽に身を浸して欲しいです。
快作!!!