後半の展開は、どうも良くないな。なんだか、簡単に反乱が起こっていっきょに解決ていうのがな・・・安直すぎる。もうすこし、後半にサスペンスがほしかったな。

ジャングルクルーズのボートに乗ったらトゥモローランドに来てしまったみたいな展開のお話です。

兄ジョージの汚名を消すべく妹のジェーンはバルザック視察団に加わってアフリカ大陸へと行く。

ジャングルを進むといろいろな奇怪な事件が発生する。

そしてジェーンたちは科学の粋を集めて作られたブラックランドの

支配者ハリーキラーに捕らわれてしまう。

冒険小説と空想科学小説を融合した読み応えのある物語です。

この物語は２部構成になっている。反逆の汚名を着せられた兄の死因を突き止めるためにアフリカを旅する娘の話（冒険小説）と砂漠の中の科学都市と科学兵器（ＳＦ）の話と。その物語は、新聞記者である本編の語り手によってノンフィクション風に展開し、読みやすい。（作者の技を感じる）

しかし、痛快な読物かと言うと、それだけではない。科学技術の陥りやすい危険の指摘、道義的、社会的責任の問題を考えさせるテーマを含んだ現代を予言したような小説である。