溜息が出ます。
★★★★★
次巻、次々巻にかけて「昭和20年編」が描かれます。ストーリー展開が神がかっています。完璧。これ以上の完成度を、私は他の漫画で経験したことがありません。鋭利な刃物のような若き日の柳沢教授が対峙する終戦直後の日本を体験してください。
若き日の柳沢教授
★★★★★
昭和20年代・子供たちへの教育に挑戦する若き日の柳沢教授の姿が描かれる。誰に対しても偏見を抱くことなく、人間同士として接する後年の柳沢教授の人間に対する目はこの時代に培われたのではないだろうか。そして、つまらない子供のように思われていた知念少年と軍国主義にそまり、頑なで偏見にとらわれた人物のように見えていた倉田先生の知念少年に対するコメントに、私自身が偏見にとらわれていたことに気づかされた。
人間らしい柳沢教授
★★★★★
愛すべき柳沢教授にも嘘をつくべきか迷ったり、人を憎むという感情を過去に抱き、それを心の中にしまい込んでいる状態があったのが意外だったが人間的で良かった。
「生身の人間の奇奇怪怪さが興味深い。」と教授の言うとおり、ストーカーに好かれてしまう教授の物語。