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見知らぬ男 顔のない男(2) (キャラ文庫)

価格: ¥540
カテゴリ: 文庫
ブランド: 徳間書店
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嘘と本当の境界線 ★★★★★
音彦に、初めて二時間ドラマの主演のオファーが来た。新米熱血刑事の役。ただし、その役を得るためには、ゲストとして映画で共演した天才俳優飛滝(ひたき)を引っ張り出さなければならない。映画での共演以来、私生活では恋人同士のふたりだが、刑事と殺し屋という役を演じて大丈夫なのか?飛滝は役に深く入り込んでしまうので、音彦を憎むかもしれない。

飛滝は役に入ってしまうと、役と自分の区別がつかなくなる。音彦は映画の時は、なんとか自分のところに飛滝を引き戻すことができた。今回も上手くいくのか?そんなことで二人の関係が気まずくなるくらいなら、自分は俳優をやめて飛滝のマネージャーにでもなったほうがいいのではないか?そんな危惧を口にする音彦に飛滝は言う。「逃げるな。五日間、役になりきってみよう。そうすればお互いの気持ちが変わるか変わらないかわかるだろう。」そうして、二人だけの、真剣勝負のリハーサルが始まった。

すごく面白かった。主人公達が役を演じる。その演技が本物に変わる瞬間が描かれている。このところ、話のための話みたいなを続けて何冊か読んで、ウソとホントの境界線はどこだろう、と考えたりしていたけれど、この本では、その境界線を行き来してみせてくれる。読んでてどきどきする。そしてまた、彼らのプライベートの生活でも、役の顔が現れる。俳優二人の生活は多重構造になっていて、同じ相手なのに浮気をしているような、不思議な関係が読んでいて楽しい。
顔のない男は、自らの顔を作れるか。 ★★★★★
音彦はTVドラマの初主演を手に入れた!役柄は刑事。原作者お墨付きのハマリ役だ。そして、彼が追いつめる殺し屋が、音彦の恋人で、天才俳優の飛滝だった。
だが、音彦は、役になりきって役柄そのものにのめりこんでしまう飛滝のことが心配でしょうがない。憎しみ合う間柄の二人は、現実でも憎しみ合ってしまうのか…?

そうはなりたくない音彦。だが、この役はどうしてもやりたい。そこで飛滝は提案する。二人だけで、五日間、役になりきったリハーサルをしないかと。
その初日。音彦の前に現れた男は、音彦の知る飛滝ではなかった……。

『顔のない男』の続編。何だかんだ言って、飛滝は音彦LOVEでした。音彦が何の気ナシに言った言葉に反応して、何でも与えてあげたり…。今回の殺し屋役の飛滝はかなり変態チックでした…。
Hあり。

天才はやっぱり理解し難い? ★★★★☆
前作の「顔のない男」に引き続き、飛滝の不思議ちゃんな性格がどんどん明らかになっていきます。恋人である音彦がその掴みどころのない飛滝に翻弄されるように、読み手のこちらも振り回されっぱなし。そして飛滝の真意がわからず悩む音彦の切ない恋心が胸にぐっときます。一体、真の飛滝とはどんな男なのか…?

それでも話が進むにつれ、飛滝の本当の姿が明らかになって、だんだん彼が愛しく思えてきます。飛滝の複雑な精神構造はちょっとBLでは珍しく、文学的な香りがしました。剛しいらさんならではですね。
普通とはちょっと違う形の甘い生活が綴られています。是非読んでみて下さい。