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D坂の殺人事件 (江戸川乱歩文庫)

価格: ¥470
カテゴリ: 文庫
ブランド: 春陽堂書店
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ひねった推理 ★★★☆☆
 「何者」「D坂の殺人事件」「一人二役」「算盤が恋を語る話」「恐ろしき錯誤」「赤い部屋」「黒手組」の7編が収められている。
 オチのきいた話が多く集められている。ひとつのアイデアで引っ張っていって、最後にどんでん返しがある。うまく驚かされるものと、ガッカリするのと、両方あるのは否定できないが・・。
 明智小五郎の活躍する話が3編。天才探偵らしい推理を見せている。
 怪奇趣味、冒険味は薄いが、安心して読める一冊となっている。
団子坂のおもひで ★★★★★
地下鉄千代田線の千駄木駅から団子坂を左カーブに登っていくと、根津神社方面へと通じる路地が鴎外記念図書館の手前に入り口を開いている。永井荷風や樋口一葉や夏目漱石でも有名なその道は「藪下の道」と呼ばれ、右側は屋敷が連なり、左側は崖のようになっていて、崖下に学校がある。そして、小さな公園もあったことを小生ははっきりと記憶している。あの公園の木に刻んだ名前は今も残っているだろうか?

2006年9月13日 BGM:ブラームス交響曲第1番ハ短調第4楽章
初期の名作 ★★★★★
名作として取り上げられことの多い「D坂の殺人事件」「赤い部屋」が含まれる短・中篇集。
それ以外にも「何者」「黒手組み」はよくできた推理物です。

乱歩は短編にこそ名作が多いという人もいますが、それを実感できる作品集です。

江戸川乱歩世界に浸るのに、ぴったり ★★★★★
 推理小説色が強い『何者』『D坂の殺人事件』『黒手組』。
 ほのぼのしている『一人二役』『算盤が恋を語る話』。
 ブラック風味の『恐ろしき錯誤』。 
 そして、読み終えたときに衝撃的だった『赤い部屋』。 
 シリーズ全体の不気味なカバーデザインは印象的。 
明智小五郎登場 ★★★★★
明智小五郎の登場に惹かれるが、赤い部屋の話が気になってしょうがない。人の心理を応用した殺人。決して自分では手を下すことは無い。もしこの手段が現実の世界でまかり通ったらと思うと怖くてしょうがない。簡単に人を陥れることができてしまうからだ。一応話の中では嘘で終わるのだが、読み終えた後のざわざわ感は忘れられない。

日本的推理小説の一作目といっても過言ではないD坂の殺人事件は、推理小説では無理といわれていた日本家屋を舞台に話を作り上げている。密室を作り上げることが難しい家屋を逆に利用し考え出されたトリックは、偉大なる功績である。推理小説ファンなら読まなくてはならない作品である。