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メタモルフォシス(期間限定)(CCCD)

価格: ¥2,100
カテゴリ: CD
ブランド: ウォルト・ディズニー・レコード
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   映画『The Lizzie McGuire Movie』ではポップ・スターに間違われるティーンエイジャーの女の子を演じたヒラリー・ダフ。2002年にクリスマス・アルバム『Santa Claus Lane』をリリースし、さらに前記の映画のサウンドトラック・アルバムでは2曲を歌ったところから見ると、どうやら彼女は本気で音楽に取り組んでいるらしい。ここでひとつだけ問題なのは、ダフの歌を聴いても本気で歌っているようには思えないことだ。しかし、この1stアルバム『Metamorphosis』での彼女は例外だ。ダフの歌声には、彼女がテレビや映画で演じるキャラクターと同様のカマトトぶった媚びがある。本作収録の13曲でも、ダフはおおむねいつもの調子で、愛らしさと自信を感じさせはするものの、ナチュラルな歌唱力にはとぼしい。だが幸いなことに、一流プロデューサーをズラリとそろえたお陰で、この女優の欠点だらけのヴォーカルがどうにか聴けるものになっているのだ。プロデューサーたちは、可能な箇所では必ずといっていいほどヴォーカルを2重録音している。その結果、多くのトラックがチアリーダー隊の応援歌を思わせるものになった。

   本作のベスト・ソングは、アヴリル・ラヴィーンのヒット・アルバム『Let Go』も手がけたプロデューサー・チーム、ザ・マトリックスによる3曲だろう。ザ・マトリックスはダフの柔らかな声にある種の姿勢と力強さを与えている。聴く者をとりこにする、おてんばで華やかな「So Yesterday」や、周到に考え抜かれ、ヘヴィ・メタル風のギター・リフがあしらわれた「Math」がその好例だ。ただしダフは、ブリトニー・スピアーズに代表される「イケてる娘」の系譜には入らない。すでに16歳の彼女だが、セクシーなビュスチエよりバービー人形のほうがずっと似合っている。(Jaan Uhelszki, Amazon.com)