思春期をこじらせ続け、永遠の中二病を煩っている僕のハートをキャッチする作家ではあるが、伊集院光氏と同じく、偽童貞で（美人の奥様がいる）、ある意味成功者（けっこう本が売れてお金持ちなはず）であるので、割り引いて考えたい。（これは某引きこもりニート小説家にも言える事ですが、彼は離婚して現在ずんどこ状態らしいので、個人的には名誉童貞に認定）
この作者が好きな方は色川武大氏の作品を読まれると、一生の伴侶となる本との出会いがあるかもしれません。

（P192より）
僕がマンガで好きだったのは福満しげゆきさんなんですけど，マンガでまず好きになっちゃったからか，
こういうエセイよりもマンガの方が好きなんです。気持ち的には「マンガのファンだか。エセイも付き合いで読んでやろう」
ってなっちゃいますよ。マンガの方が，面白いに決まってるんですよねえ。


著者本人がおしゃるように私小説マンガのベストは吾妻ひでおさんの『失踪日記』と『カラスヤサトシ』と福満氏である。
魅力的なカミさんは，芸人のはなわさんのカミさん，福満氏のカミさんである。

僕の小規模な生活などのエッセイ漫画で有名な福満しげゆき初の活字本。
　
　常に飢えている事、飢えが巨大である事。境遇や生き方ではなく、それをどれだけ内に秘めているかが、その作者の創作物の魅力を決定するものではないでしょうか。福満さんの漫画には、そうしたハングリーさに満ち溢れています。極めて優れた内省的漫画家。しかも分かりやすい。　

　漫画の方でも度々ネタにしていますが、福満さんがどれだけうじうじした青春時代を送って来たか、社会にどんな不満が有るか、どれだけ満たされてないか、が延々書き記されています。正直漫画でやった方が良かったんじゃないかなーと思います。しかし、彼の漫画を読んで共感してしまった非リア共は、改めて彼の文章に直に触れる事でニヤニヤしたり、もにゅもにゅしたり、もりもり出来たりするのではないでしょうか。
　ファンブックだと思います。漫画を未読の方はまず彼の漫画を。

福満まんがより福満ワールドな活字本
文中に「自分でコントロールしようと思っちゃだめなのですね」「ああなったらいい、こうなったらいい」
とかアレコレ考えるのは本当に意味がないですよ。正に福満さんの人生訓すばらしい！
それから、これからまんが家志望の人に向けて
「まんがを定期的に載せ続けていくっていうのは「こいつはたしかに上手い、だれが見てもスゴイ」ってもの
じゃないと相当むずかしいとに肝に銘じる一言。
とにかくはまんが以上に福満さんのグラグラな人生観が堪能できる一冊です。

実は購入するかは決めてませんでした。
今までも、漫画の巻末などの文章を読んでいると、
漫画は非常に面白いですが、文章は特筆すべき所が
ないというか、本当に本人がだらだらとしゃべっている
感じだったので、文章だけなら買う気起きないなあと
思っていたんです。

が、たまたま他の本を買いに行ったらまだ出てなく、
そのせいもあり購入してしまいました。
まだ全部読んでませんが、今まで読んだ事のない
記事などもあり、カットなどは新たにみるものも
少数ですがあったので、私的には買って良かったな
と思いました。

しかし内容は、福満漫画を全て購入している人なら、
ほぼ知っているような事ばかりで、多少漫画に
描かれてない部分知る事が出来るのでファンとしては
嬉しい位の本かな？と思います。