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ブラームス:交響曲第1番

価格: ¥1,200
カテゴリ: CD
ブランド: ユニバーサル ミュージック クラシック
Amazon.co.jpで確認
予想外の名演奏 ★★★★★
ロス・フィルのブラームスということで、ある程度の予想を立てて聴いてみましたが、出てきた音にびっくり!これがアメリカのオケか?と思うほど、潤いのある響き。ロス・フィルといえば、どうしてもメータ指揮の時代の演奏を思い出してしまうけれど、この時期のロス・フィルは、完全にジュリーニのオケになっている。非常に綿密に仕上げられているが、アメリカのメジャーオケにありがちな、精密な歯車が精巧にかみ合っているような印象ではなく、どのパートの音ももっと有機的に融合し合って、ヨーロッパ的な仕上がり。アメリカのオケにありがちな金管楽器が突出してバランスを崩してしまうことなど決してない、理想的なバランスを保ちつつ、息の長いフレーズが雄大に歌われ、わざとらしさのない自然な「歌」に満ちた「音楽」として悠長に、堂々と、進んで行く。カラヤン指揮ベルリン・フィル盤、バーンスタイン指揮ウィーン・フィル盤と比べても、まったくひけを取らない、ひと味違った演奏で、これはこれでまた優れたブラ1である。アメリカのオケの演奏ではあるが、ブラームス入門として聴いても誤った曲の印象を与えるような演奏ではない、王道を行く名演である。ジュリーニがもっと長く、このオケの指揮台に立ち続けていたら、アメリカのオケ界にも、ある意味新風が吹いたかもしれない。それが実現しなかったのが残念でならない。
悠然としたテンポ、規律ある発展が希有のスケール感を生んだ至高の名演☆☆☆☆☆ ★★★★★
晩年のウィーンフィル盤があるので、バーンスタインやクライバーとの名盤も想いだしつつ、そちらを買ってしまう方も多いんではないですかね。ジュリーニ・ファンとして、本盤(1981年)と10年後のウィーンフィル盤の聴き較べてみました。こちらもデジタル録音。CDで聴いて、弦、管、打楽器とも最近の録音に遜色ありません。オーケストラの特徴もあるんでしょうが、大鷹が大空から舞い降りてくるよう、と形容される出だしからクリアで自然な音が特に管に顕著。全体的に鷹揚なテンポのうちにもきびきびとメリハリがあるフレーズが印象的な演奏で、圧倒的スケール感がある、特に4楽章コーダ!全域のバランスとしては前のバイオリンがややよく聴こえ、ホールで聴く音場に近い印象。またブラームスのオーケストレーションの妙(1, 3楽章)や高揚感が1, 4楽章とつぶさに伝わってきます。

もちろん、ジュリーニ節も健在。2楽章のオーボエやヴァイオリンのメロディが心に染み亘ります。不遜な言い方ながら、この作曲家が生きていたら、一等賞を与えるであろう至高の名盤といえると考えます。☆は一万個くらい必要
最晩年のウィーンフィル盤を凌いでいる圧倒的名演 ★★★★★
厳格なオーケストレーションに内在する、心は限りなく優しい、といった風情の演奏。何度となく、ミュンシュ、レニー(ウィーンフィル/NYフィル)、カラヤン、小沢と聴いてきたはずの曲の各フレーズ、フレーズを、鷹揚なテンポで種明かしをするが如くに、緻密なテキスチャーとしてリスナーに明示してゆきはる。音の流れは極限まで滑らかでありながら、どことして甘くなったりダルなところなどない、蚕や蜘蛛の仲間が織りなす巣の線強度は物理学的に物凄いらしいですけども、そんな喩えがしとうなりました。

緩徐楽章で歩進するがごとくテンポを落とした、恐ろしく内的にエネルギーを開花させるがのようなジュリーニ流カンタービレは健在で、それがことブラ1に適用されると、純音楽的に美的なだけでなくおおらかさや気高さが香り漂います。ジュリーニ先生67歳の録音で、最晩年のウィーンフィル盤を凌いでいる圧倒的名演といいたいです。他の指揮者のブラ1とはいわば違う種類。ジュリーニ先生の演奏は極上のまろやかな赤ワイン。先生にかかったら、オケなどどこでもよろしい、厳格で優しい先生が指揮台に居ればええんじゃ。ミュンシュやバーンスタインのは情熱を発露させる強い酒のよう、といえましょう
海の底から 山の上から… ★★★★★
ブラームスの創った交響曲は,いずれも構築性が高く,メロディーも秀逸で,凡百の指揮者と楽団が演奏しても,それなりに感動を与えられることが多い。
が,ジュリーニとLPOの手になるこのディスクは,そういった諸々のディスクを遙かに凌駕した名盤である。
ジュリーニには,VPOと組んだ,ブラームス全集もあって,これも名盤であることは間違いない。
しかし,構成の堅固なること,響きの豊かなること,そして録音の素晴らしきこと,いずれにおいても,当ディスクはVPO版とは比べものにならないほどの感動をもたらしてくれる。

まず,第1楽章の悠揚たる冒頭部分。
このゆったりとしたテンポの一方,峻厳な冒頭の鳴らせ方は,フルトヴェングラー盤,ミュンシュ盤,カラヤン盤,ベーム盤,全てを超越した魅力をもたらす。
かつてFM雑誌が華やかなりしころ,ある雑誌が,この冒頭部分に関して「鷲のゆったりとした飛翔を思わせるようなはじまり」と表現していた(と思う)が,その表現振りがぴったりと当てはまる,素晴らしい冒頭である。
そして,第2,第3楽章の豊かな響き。
LPOなんて,と思いながら,購入した当ディスクであったが,VPO盤よりも遙かに満ち足りた気分にさせてくれる。
ジュリーニのこの手腕には脱帽である。
さらに,第4楽章。
ここは,ブラームスが,クララ=シューマンに対する思いを存分に込めた楽章。
冒頭の分厚くも冷たい弦の響きとティンパニの打刻,そしておずおずと出てくるピッツイカートを経て,ホルンの柔らかく暖かな響き。
そしてそして,ホルンの朗々と奏でるアルプス風の旋律を受けたヴァイオリンが奏でる「クララのテーマ」(と勝手に呼んでいる。)。
この展開を,これ程に愛情を込めて演じたディスクには,私は出会ったことがない。
LPOもその実力を超越した響きを聴かせてくれる。
峻厳さと愛情と,この両者をアウフヘーベンしたところに,この演奏はある。

当ディスクを是非聴いて,ブラームスを愛する人,音楽を愛する人に,ブラームスがクララに捧げた「海の上から,山の上から,私は幾千もの挨拶をあなたに捧げます」とのメッセージを体感して頂きたい。

上質なワイン ★★★★★
一聴すると、テンポが遅いやや大人しめの凡庸な演奏といった感がある。私も最初はそう感じました。しかし4度、5度と聴くうちに、ジュリーニの説得力がひしひしと伝わってくるようになる素晴らしい演奏。決して力押ししない。上質なワインのように、飲む者(聴く者)を選ぶ演奏なのかも知れない。しかしジュリーニならではの気品・高い精神性に裏付けられた稀有な演奏に違いはない。ロス・フィルの弦の音色も大変美しい。