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真珠色のコーヒーカップ (光文社文庫)

価格: ¥576
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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身近なヒーロー ★★★★☆
巻末に鶴見俊輔氏が解説を書いています。
その中で、赤川次郎の小説を何百冊も読む理由を「私の同時代の日本に失望しているからである。」と書いています。確かに、そう言うことも言えるのかも知れません。どうしようもない現代社会の中にあって、知らず知らずの内にヒーローを求めているのかも知れません。しかし、そのヒーローは、映画やTVに出てくるようなヒーローではありません。どこでもいる、隣にいるような身近な人なんです。そこに赤川作品の魅力があるのでしょう。

この杉原爽香シリーズも、毎年1歳づつ年を取り、ついに33歳になりました。爽香は、キャリア・ウーマンとして、G興産で活躍しています。一方で、相変わらずいろんな事件に巻き込まれ、忙しい上に忙しい日々を送っています。
今回も、暴走族間で起こった殺人事件に巻き込まれます。死と背中合わせの場面も登場します。でも、彼女はヒーローです。ちゃんと事件を解決し、四方丸く収めてしまいます。
「人間がコーヒーと違うのは、器がいいと、味もよくなることがある。」と言う言葉が出てきます。そうかも知れませんね。
面白い ★★★★★
今回も爽香は事件に巻き込まれます。
本当に毎年必ず事件に出くわして命がいくつあっても足りないんですけど、
まぁ、そこは小説の世界だってことで。
最近では事件そのものよりも
彼女を取り巻く人間模様の方が色濃くなっているような気がします。
そしてその周りの人間がどうなっていくのか、どう変わっていくのか、
というのも実は楽しみだったりします。
シリーズ当初から登場している人もいれば、
途中で消え去った人、途中から重要な人物になってきた人。
そこを読んでいくだけでも
19年の言う月日の流れを感じることが出来ます。
ほんと大河ミステリーって感じです。

事件自体は今までのもの比べると
小粒な感じです。
あ、そう、ってな感じで解決しちゃいます。
やっぱりその周りの人物の人間模様が重点的に語られているような
気がします。

新たにメンバーになりそうな人物も出てきたし、
爽香と明夫の中をかき混ぜそうなあの子も帰ってきたし、
来年の作品が今から待ち遠しくてたまりません。
爽香の魅力全開 ★★★★★
爽香に会える季節がやってきました。
爽香のもとには,相変わらず事件が舞い込みます。以前は頼りなかった明男も,最近では爽香には欠かせない大きな支えとしての存在になっていると思います。
さすがにこれだけシリーズが続いていると,あの登場人物をもっと出して!と思うこともありますが,これからも爽香の魅力にとりつかれ,人生相談(無料)をもちかける人々が絶えないことは,確実ですね。
じっとしていない爽香の仲間たち ★★★★★
前作での流れからして「綾香の妊娠、その後…」な話になっています。

ここに書いてもしょうがないですが、冒頭の「人物紹介」の欄で、綾香の「その後」について読んでしまったのが悔しかった。あの欄は、たまにそうやってがっかりするので、読まなくても、ていうか無くてもいいよ…と思います。

キャリアウーマンとしてバリバリ生きる爽香。でも、周りの幸せな家庭を羨ましく感じたり、事件になると体が勝手に(?)動いたり、そして栗崎様にはいつまでも頭が上がらなかったり…!「完璧ウーマン」でない爽香を見つけるのが私の楽しみです。

社長は気になる発言するし、今後に絡みそうな若者は出てくるし、素敵な喫茶店は出来るし、今後も待ち遠しい楽しい展開でした!
爽香33歳 ★★☆☆☆
以前にもまして、謎解き要素よりもヒロインの周囲の人間関係の話になってきています。今回、ある人物が再登場したのがちょっと気になりました。今後の展開にからんでくるんでしょうか。
最初のシリーズからずっと読んでる身としては、そろそろ爽香の赤ちゃんの顔も見たいし、今日子の恋愛エピソード(できれば結婚)も読みたいけれど、それはシリーズ最終話かもしれませんね。