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宋姉妹―中国を支配した華麗なる一族 (角川文庫)

価格: ¥500
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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歴史を動かした宋家の3姉妹を浮き彫りにしています ★★★★★
宋家の3姉妹は、中国近代史を学べば触れなくてはいけない重要人物です。本書の表現によれば宋王朝ですから。

3姉妹は幼少の頃、皆同じようにアメリカの大学へ進学し、それぞれ似た環境をたどったのですが、激動の歴史は3姉妹の運命を時代の表舞台へと押し上げました。長女の靄齢は財閥を形成した孔祥煕へ嫁ぎ、次女の慶齢は中国の革命の父・孫文へ、そして三女の美齢は国民党総裁の蒋介石へ嫁いだわけです。特に慶齢は孫文亡き後、ソ連への傾倒と中国共産党へのシンパシーを持ち、美齢は反共路線を明確にするなど思想的にも反目しました。
それゆえ国共合作において、3姉妹はその融和の象徴として取り上げられるようになったのです。

中国の近代史を描きながらとても読みやすい文章で、NHK取材班の着眼点もよく、映像を見ているがごとくの鮮やかさでそれぞれの生き様を描いています。写真も多く、様々な角度から検証していますので、ダイナミックな歴史叙述が展開されています。

姉妹の兄弟の宋子文は、蒋介石政権を財政面で支えました。南京政府が政治体制を確立できたのも財政の規律無くしては成り立ちませんし、日本軍との戦いにおいて欧米から借款を申し入れ、戦費の調達が可能になったのも宋子文の功績です。

1949年の中華人民共和国の建国以降、慶齢は中国に、美齢は台湾へと逃れたため、一生2人が会うことはありませんでした。それぞれ国家のシンボルとして重要な地位を占め、影響力を持ちながら生き続けました。亡くなる前、慶齢は中国国家名誉主席に就任しました。アメリカ在住の靄齢の子供たちの邸宅に美麗は隠遁し、ニューヨークで100歳を超えたわけで、その長寿には驚かされます。生への執念が一般庶民とは違うのでしょうか。
一つの中国を象徴する傑作 ★★★★★
中国と台湾。この二つの国家の狭間を生きたケースは、アジアの歌姫のテレサ・テンさん、世界のホームラン王の王貞治氏が有名だが、その歴史は、蒋介石を筆頭とした宋家の人々によって形成された。 孫中山が三民主義を掲げ、清王朝を打倒した頃アメリカで、洗練された教養を受け、敬虔なクリスチャンとなった三姉妹。その後それぞれの伴侶を求め、したたかに生きてゆく。 三人の中でも、私の場合は次女、慶齢氏に共鳴致しました。取り分け、「中国は宋家のためにあるのでなく、宋家は中国のためにある。」には、孫中山の代弁者としての自覚を感じます。
たぶん勝利者は長女 ★★★★☆
 NHKのドキュメンタリー番組で見て、映画(『宗家の三姉妹』)も見て、この本を手にしました。孫文夫人となる次女、蒋介石夫人となる三女に比べて地味ですが、影の主役はその間をうまく泳ぎ渡り、財を築いた長女一家ではないかと思いました。
 
教科書には出てこない、中国を動かした女性の話 ★★★★☆
ニュースで、宋姉妹の最後の一人が亡くなったという記事を読み、その後、この本を見つけ、読んでみました。このような、歴史的な人物モノには不必要に難しい言い回しを使ったりして、すごーく読みにくくなっているものがありますが、この本は、とても読みやすかったです。

時代に翻弄された、宗家三姉妹についての話です。

歴史の教科書に彼女たち三人の名前は出てきませんが、三姉妹の次女と三女の夫である、孫文と蒋介石はみんな知っていると思います。長女の夫である孔祥熙は、他の二人に比べると知名度は落ちますが、蒋介石政権の財政担当として、蒋介石を支えていたようです。

彼らの妻となる三人は、アメリカの大学に入り、英語だけでなく、高い教養を身につけます。そして、その語学力と教養を生かして、それぞれの花を、伴侶となった夫のもとで咲かせていきます。でも、この三輪の花は1つところに咲くことができませんでした。このような結果になってしまったのは、彼女たちが元々違う方向を向いていたのか、それとも、選んだ伴侶の影響なのか…。

母国である中国の情勢だけでなく、アメリカやソビエトの大国の思惑に翻弄されながら、果敢に生きる女性たちのお話です。中国の歴史の歴史に興味ある人はもちろん、女性の生き方が描かれた本が好きな人にもお勧めです。

小説よりも壮大なり ★★★★★
近代中国に生まれ、孫文、蒋介石、財閥孔祥煕に嫁いだ宋家の3姉妹を描くノンフィクション。戦争、革命、中国の歴史にぴったり重なる彼女たちの人生はとにかく壮大です。そりゃ映画にもなろうというもの。富んだ家に生まれた者同士姻戚関係になることは、欧米でも日本でもよくあることですが、この動乱時期に、3人の姉妹が、この3人の夫にというところは神話的ですらあります。そしてそのうち1人はつい最近迄存命だったわけですから、その歴史の神話にも非常なリアリティがあります。しかし誰がスゴイってこの3人の両親が一番スゴイですよ、この3人を産み、育て、嫁がせたワケですからね。