古典が苦手な人って世の中にたくさんいると思う。　そんな人には　絶対おすすめです。　古典っておもしろいって　思える本です。　特に高校生の人達に読んでほしい一冊です。自分も高校生の時にこの作品に出会い、古典が大好きになりました。

田辺さんの話し言葉で書かれているので
とても読みやすいです。

特に「古典に紹介されている著者が、こんな人物
だったんじゃないのかしら？」と
エピソードから想像している部分がお気に入りです。
文学史のように肩肘張らないで読めるので
入門の案内書としては最適です。

深く掘り下げてというものではないですけれど
この本に目を通してから、気に入ったものを探して
読んでみるのはとても楽しいです。

著者は何冊も古典の案内書を書いていますが、
古典作品への愛情を感じるのは単なる評論ではないところだと思います。
この本の中でも『古事記』『落窪物語』等など著者が
愛してやまない古典作品が取り上げられていますが、
中でも一際目を引いたのが『平家物語』です。
この作品に出てくる男性を事細かにうっとりと且つ冷静に見極める視点は
まさに著者ならでは。
すっかり平家の男性に魅了されてしまいます。
それと共に、私達が忘れてしまいがちな日本独特の美しさも
この本の中に見出されています。
この本は『日本っていいかも』と思わせてくれる、そんな本です。