インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

田辺聖子の小倉百人一首 (角川文庫)

価格: ¥740
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
Amazon.co.jpで確認
百人一首の雅の世界をごくフツーの現代人が楽しめる ★★★★☆
数ある小倉百人一首の解説本の中で、この本は田辺聖子氏の手による現代詩訳と、各首の創作の背景事情の丁寧な記述、そしてなんといっても他の解説本にはあまり見られない各歌人にまつわるエピソードを豊富にかつ面白おかしく描くことで、小倉百人一首をごくフツーの現代人が楽しめるようになっており、その点で素晴らしい一冊に仕上がっていると思います。小倉百人一首の選者である藤原定家が、なぜこの百首をわざわざ選んだのか、という点についても、しっかり説明してくれています。ただ、惜しむらくは、田辺氏が「好もしい歌」と思う、その基準について、田辺氏自身の説明があまりないこと。結構、他の百人一首解説者の意見の受け売りも散見されます(たとえば織田正吉著「絢爛たる暗号」(集英社)からの引用が目立つなど)。そのため、読み物としては面白い一冊に仕上がっているのですが、百人一首や文化的背景等についてちゃんと勉強したい方には、大岡信著の「百人一首」などの、その道の専門家が書いた解説書の方をお勧めいたします。文法上の注釈もほとんどありません。とはいえ、とにかく田辺氏が縦横無尽に切りまくる、この百人一首の世界は確かに面白い。ちょっとした息抜きに、遊び感覚で読むには最適です。星4つとしたいと思います。なお、文庫版には挿絵はありませんのでご注意下さい。
素晴らしいです ★★★★☆
小学校のとき、意味もわからず暗唱した百人一首を読み直してみようと思い、皆さんの
レビューを参考に購入しました。一首につき2ページ程度の解説はわかりやすく、時代
背景や詠み人、そして選者である藤原定家の逸話などが盛りだくさんで、親切です。

ただ、くだらぬ会話をする2人の登場人物が、「いらないなあ」と思いました。それで
★を1つ削りましたが、内容的には満足です。

タイムスリップ ★★★★★
 田辺聖子は「感傷旅行」以来気になっていた作家だったが、この本を読んでから益々このおばはん(失礼!)が好きになった。
和歌が好きになった。読んでいるあいだは田辺聖子の案内で王朝の雅の世界にタイムスリップした・・。そしてその世界が典雅だけでなく
闘争、涙、恨みや哀しさも含んでいることも知った。この一冊(百首)の中にこんなに広い世界がくり広げられているんだ、と。
 女学生の頃の田辺聖子が時々顔を出すのも楽しい。若いとき百人一首を丸暗記させられるのもわるくないなあ。
いや丸暗記させるべきではないかなあ?子供はいやがるかもしれないけれど・・。
 自分がその経験ないだけに今思えば「ながらえばまたこのごろや〜」と言えないのがさみしかったり・・。
入門書として最適 ★★★★★
著者・田辺氏も書いているように、小倉百人一首を覚えることは古文の文法を理解する上でも大変有意義であり、これから古典を学びたい、楽しみたいという人には最適な名歌のアンソロジーとなっています。

「田辺聖子の百人一首」では、氏特有の軽妙な語り口で、百の名歌をユーモアたっぷりに紹介しており、初心者でも無理なく百首の意味や作品の背景などを学べます。とりわけ王朝和歌は作品を個別に読むだけでは意味が分からず、詠まれた状況や歌人の人生などを知らなければ十分に味わえないものが多いのですが、この本にはそういった予備知識がたっぷりと収録されており、千年前に生きた王朝歌人たちがより身近に感じられることでしょう。

また、現代の若者らしくちょっと軽薄な「与太郎青年」と、無粋だけれど憎めない「熊八中年」という二人の古典初心者が、作者自身らしい知的な女性との対話を通じて和歌の魅力を探っていくという設定も、作家の書いた本ならではの楽しさを味わわせてくれます。

丁寧な解説に感動 ★★★★★
この本はとにかく解説が丁寧で素晴らしいです。
まず、うたにも詠み人にも、読みにくいと思われる漢字にはルビがふってあり和歌を読み慣れていない人にも読みやすいと思います。
そして解説は、そのうたが詠まれた時代背景や、詠み人の生い立ちにも触れているので、よりうたを理解しやすくなっていると思います。

百人一首を覚えようと思い購入したのですが、うたの詠まれた背景がわかるとすうっと頭に入って来ます。
闇雲に暗唱するよりもずっと楽しいですね。

百人一首を覚えたい人も、日本史が好きで読み物を探している人にもお勧めします。