ジョー・ペイスの個人名義とはいっても、中身はクワイア・ゴスペルです。
しかし、クワイアや楽曲など上質の素材を、それぞれの魅力を損なうことなくミックスするという
ジョー・ペイスのゼネラリスト的資質が最も端的に出ている1枚です。
ブルースのコード進行なのに、ヒップなファンクに仕上がっているタイトル曲や
エンディングでのクワイアのリフレイン(繰り返し)で、一気に曲をクライマックスに持っていく
バラード曲『I Worship Thee』は特に圧巻です。
このアルバムは、1枚を通して聞き終わった時の感じが、
なぜか、カーク・フランクリンの“God's Property”によく似ています。
“God's Property”がお好きな方のみならず、
クワイアやグループでゴスペルを唄っている人に、広くおすすめできるアルバムです。