ケロQが製作したPCゲーム「素晴らしき日々」を144ページに亘って網羅した一冊。
同社の処女作「終ノ空」の続編ともアレンジ作品とも言われる「すばひび」は発売前と後で評価が良い方に大きく一変した作品であり、この一冊を待ち侘びた方も少なくないはず。
そんな方々のための主な収録内容は以下の通り。
・本編で使用された全CG（差分含む）＋版権及び描き下ろしイラスト
・製作総指揮及びその他諸々を担当したすかぢ氏の解説及びコメント＋同氏へのインタビュー
・本作のサブ脚本家である藤倉絢一氏による間宮卓司の両親の過去を描いたショートストーリー
・4人の原画家陣へのQ＆A
・本編フローチャート
・主題歌＆挿入歌の楽譜
・すかぢ＆szak＆ピクセルビーによる三つ巴トーク
・ラフ画＆設定原画
・本編に影響を与えた哲学者ウィトゲンシュタインについての参考資料集とそれぞれの資料へのすかぢ氏のコメント

以上のように非常に充実した内容ですが、個人的に特に良かったのは本編へのすかぢ氏のコメントです。
本編では様々な謎や伏線が張り巡らされていただけに、メインシナリオを担当した同氏が本編について語っているコメント群は新しい発見もあって非常に読み応えがありました。
欲を言えば、本編では難しい役柄のキャラなどもいたので、それらのキャラを好演した声優の方々のコメントがあれば尚良かったと思いますが、それを抜きにしても十分に楽しめる内容でした。
まだ「すばひび」をプレイしていない方やプレイ中の方は読まないほうが良いですが、読むと新たに「すばひび」の世界が広がるので既にプレイ済みという方にはお勧めの一冊です。