膨大なマハーバーラタから著者が厳選した物語を…
★★★★☆
マハーバーラタはインドの大叙事詩で、全てを読むことは当然
たいへんな作業である。
そこで私は、本書の著者が厳選した16編を読んでみることにした。
著者はマハーバーラタの翻訳において第一人者である。
目次は以下のようになっている。
まえがき
第1夜 鼠(ねずみ)と猫の会話
第2夜 弱者は偉大な存在である
第3夜 死神ヤマを誑(たぶら)かした女
第4夜 虫の幸せと人間の幸せ
第5夜 大聖仙(マハーリシ)アガスティヤの離れ業
第6夜 希望の正体
第7夜 木霊(こだま)の由来
第8夜 蘇生術
第9夜 創造神の戯れ
第10夜 愚図の効用
第11夜 マヌの箱舟
第12夜 少年の内の宇宙
第13夜 人間に恋をした蛙の王女
第14夜 ポピーの幻影
第15夜 遊女の智慧
第16夜 女の本性
あとがき
喜劇も悲劇もここに始まった。古代インドの”智慧”の結晶を今。
この物語を伝えたのは、インド中を旅して語り継ぐ吟遊詩人
たちだった。
十年ほど前、インドで2年にわたりテレビで「マハーバーラタ」が
放映されたが、毎日曜日の昼、この映像が流されている時間帯には
街から人影が失せたほどである。今もインド人にとって、
”マハーバーラタ”は尽きせぬ魅力となっている。
以上、帯より抜粋。
ただ、これは訳のせいではなく、マハーバーラタ特有のこと
なのかもしれないが、文体がとにかくくどいというか、
とてもねちっこいです。
人によっては、読んでいてイライラする人もいるかもしれませんね…。