(著者による)等身大のイラン
★★★★★
筆者の考え方に同意しかねる部分もあるが、基本的に分析する筆致、伝えようとする姿勢には共感する。政治、風土、そして地元の人の暮らしを知るのに、イラクの紀行文としてよいと思う。私達は余りイラクの地元の人の暮らしについて、今回イラク戦争を着に報道されるまで余り知らなかった。イラクの人々の普通の生活が見えてくる。まずは互いを理解しようではないか。というわけで、おすすめ。
「人間として」のイラク人の姿が
★★★★☆
イラクっていい国だ。
そんな感想を思わず抱く。
楽天的で勤勉で明るい人たち。
テレビのリポーターが現地に乗り込んで
現地の人たちにインタビューする場面なんかはよく見かけるけど
模範解答に終始しているように思う。
そしてその模範解答だけで彼らのことを
理解している気になっていた自分に気付かされる。
国としても国民としても優秀と思える
部分がたくさんあり、そこを米国は警戒したのか。
いろいろ論じられてるイラクと実際に行って
みたイラク。こんなにも違う姿があるんですね。
とにかく読んで
★★★★★
本屋で、ふと手にして思わず購入。沢木耕太郎に出会った時と同じ波長を感じた。「ブッシュの戦争」を始め、現在の第2次湾岸戦争を再考する上で非常に参考になる。この本の最後に他者を知ることによって「日本人とは何か」を考えさせるとあるが、筆者の本音であろう。アメリカ側に軸足を置いたメディアに知らず知らず、洗脳されているわれわれに、現在の情勢を客観的に見る必然性を痛感させてくれる良書。この価格でこれだけ情報を得られることに感謝。騙されたと思って買ってほしい。
イラクにおける認識が深まった
★★★★★
もうすぐ中東で戦争が始まる。イラクという国がよくわからないので、なぜそこで戦争が開戦される必要があるのか最近の報道だけでは鵜呑みするのがやっとだった。本書は、著者とイラクの人々の対話や、バクダット市街の様子、イラクにおける民族主義の解説など興味深い点が多く、一気に読めた。今後、戦争が実際行われる現場の庶民のつらさだけでなく日本にも徐々に現れてくるだろう戦争の影響を思うと気が重い。が、本書を読んでイラクへの認識が深まり、今後の世界情勢、日本の国家としての姿勢を見守り、それについて考えていきたくなった。