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タリバン (光文社新書 (003))

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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良くも悪くもジャーナリストの作品 ★★★☆☆
 本書は『タリバン』と名付けられているが、内容的にはアフガニスタン現代史とでもいうべきものになっている。筆者はフリーのジャーナリストであり、アフガニスタンで取材を行ったという経験を持っているのが強み。現地取材をしたからこそ取れたと思われる情報が散見され、参考になる。また、筆者は必ずしもアフガニスタンの専門家ではないがために、アフガニスタンの歴史と現状を分かりやすく読者に伝えようと言う意思が感じられ、好感をもった。

 他方で、前述のとおり筆者はアフガニスタンの専門家ではなく、高校の教科書レベルの情報の羅列でお茶を濁しているとしか考えられない箇所もいくつかあったのは残念である。また、ジャーナリストのつきものの問題点として、自分が取材で得た情報を絶対視し、他のソースを参照しないという点が挙げられるが、この筆者にも同様の問題点が見られた。この著者はおびただしい数の新書を出しているようだが、もう少し分野を絞って質を上げる方向に方針転換した方がいいのではないか。
9・11前史としてのアフガニスタン問題を知る為に ★★★★★
 この本を読んで、私は、タリバンについてはもちろん、アフガニスタンについても、イスラム世界についても、自分が何も知らなかった事を痛感させられた。9・11事変の真相は、事件から6年が経った今も闇の中だが、9・11事変(テロ)が、突然起きた出来事でなかった事だけは確かである。−−9・11事変には、当然、複雑な前史が有った筈である。しかし、私達日本人は、そうした事を余りにも知らなさ過ぎたと、私は、今、痛感して居る。−−日本のジャーナリストには、ただ現地に行く事だけを競ひ、現地に立つ事やインタビューをする事だけを偏重する「悪しき現場主義」と呼ぶべき風潮が有った。だが、田中宇氏のレポートは、そうした「悪しき現場主義」とは無縁の物である。9・11事変から6年が経った今、この本の価値は、ますます高まって居ると、私は思ふ。

(西岡昌紀・内科医/9・11事変から6年目の日に)
アフガン情勢の良質な解説書 ★★★★★
アフガンを巡る大国の政治的攻防,タリバンの出自,イスラム原理主義,オサマ・ビンラディンとアフガンの関係など,入り組んだアフガンの歴史と政治情勢がとても分かりやすく整理されている.アフガンとパキスタンに滞在したルポも,本書を単なる解説書ではなくより現実味のある内容にしている.
アフガン情勢について知りたい人に ★★★★☆
とてもいい本だと思う。
なのに星4つなのは題名から想像するよりタリバンについての記載が少ないから。
タリバンについての本というより、アフガニスタンについての本、と言ったほうが良いように思った。

その点を除けば、文章は平易でわかりやすく、スラスラ読み進めることができるし、とてもいい本だと思う。
9.11をきっかけにアフガンを取り巻く情勢について興味を持った人に入門書としてお勧めしたい。

アフガン情勢の入門書として最適 ★★★★☆
なかなかよく出来た本である。ただし、ルポルタージュとしてではなく、解説書としてである。アフガンには短期間の訪問だったようで、取材も表層的だ。ただそれを補って余りあるのは、そもそもタリバンとはどのような人たちなのか、オサマ・ビン・ラディンやパキスタン、米国との関係など、複雑に絡み合ったアフガンをめぐる政治情勢を分かりやすく「解説」「分析」している事にある。ルポの部分より、筆者独特の分析をもっと書いて欲しかった。ともあれ、現実のアフガン情勢を知るための入門書として最適だ。(松本敏之)