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舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵 (光文社文庫)

価格: ¥720
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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シリーズ化を熱望 ★★★★☆
当初タイトルを見た瞬間嫌な予感に囚われましたが、
読んでて萎えてしまうようなあまりにも現実離れした超天才的な子供が登場するわけでもなく、
歌野氏ならではの捻りの効いた物語を安心して楽しく読むことができました。
密室殺人ゲームシリーズのように是非ともシリーズ化してほしい作品です。
ライトでコミカルな連作短編ミステリ ★★★☆☆
ライトでコミカルな連作短編ミステリ6本を収録

若干、題名に偽りありなような気がもする。
姪のひとみの言動がヒントになり、主人公の刑事が事件を解決する話が多い
ひとみ自身が探偵役をしない話も多い
あっ!だから、ときどきなのか!
警察小説か ★★★☆☆
 不思議な連作ミステリ。6編の短編が収められているのだが、それぞれにからまりあったり。
 基本は警察小説。しかし、単純な事件というのは少なくて、主人公の警察官は頭を悩ませることになる。そこに「舞田ひとみ」がヒントを与えてくれ、解決へと向かうという話だ。とはいえ、舞田ひとみが本当に事件解決に役立っているのかは微妙なところ。そのあたりのさじ加減が歌野作品ならではだろう。
 楽しく読めるミステリであった。
世界に入っていけませんでした ★★★☆☆
6編から成る作品集ですが、
事件の解決に、やや無理矢理感を覚えました。
カバー裏のあらすじでは、
「 歌野昌午がかわいらしい少女と難事件を巧みに描く 」 とあるのですが、
この文章から期待していたものと、少しズレてしまったのが、残念でした。

少女ひとみは確かに解決のヒントになるようなことを話しますが、
大体においてそれは偶然で、そこから主人公が事件を解決するのは、
実際問題としては苦しいのではないかという印象でした。
文体が軽いので読みやすいのは良いですが、リアリティは感じません。
また、ユーモアミステリと呼べるほど明るくもなく、
それほどの引きは覚えませんでした。

さらに、最初からひとみに関する、ある部分が語られていないので、もどかさを感じました。
最後の話でそれが解消されるのですが、その分、ミステリ部分は弱くなったように思います。
事件に関する部分が後出しでは、世界に入っていけません。
決して面白くないわけではないのですが、感情移入ができない作品でした。
ちょっぴりブラック風味の「ゆるミス」 ★★★★☆
いかにもコージー・ミステリ風のかわいらしいタイトルが
つけられ、著者自身も「ゆるミス」と称している本作。

しかし、そうしたことから読者がイメージするものとは微妙に
ずらされた現代風でスパイスの効いた連作短編集となっています。



◆「いいおじさん、わるいおじさん」
◆「いいおじさん?わるいおじさん?」

 タイトルが示すように、この二篇には関連性があります。

 青少年の健全育成に力を注いでいた市議会議員が殺害された事件と、
 男子大学生の不自然な拉致監禁事件。

 一見、無関係に見えた二つの事件なのですが、ある人物の秘密が明らかに
 なることで、隠されていた繋がりを浮かび上がらせていく構成は実に巧妙です。

 特に「いいおじさん、わるいおじさん」の結末における議員の妻の振舞いが、
 真相が判明することで、180度違う意味に反転してしまうところは、本作の
 白眉といっていいと思います。