サウンドは「クリア」で聴きやすさがあります。ですが、個人的には他のアルバムと比較して、衝撃度(インパクト)は正直あまり感じられませんでした。(私には、アマロックの方が「インパクト大」でした。)もっと、「ドラマティック」な展開を期待してました。
ま~、もっともこの作品も「平均点よりは上」の作品で、この作品で初めて「マイク・オールドフィールド」の世界に触れられる方には、充分★★★★★(星5つ)になる可能性を秘めた作品であるとは思います。
いわゆるリメイク的な発想ではなく、あの有名なメロディラインをモチーフにした、変奏曲といったほうがよいだろう。全く前作の予備知識がないリスナーにも楽しんでもらえるほどの分かりやすさがある。
クリアで美しいサウンドとメロディ、例えばブリティッシュ・フォークやケルトのメロディ、バグパイプの導入といった、英国人ならグッと胸に来る様なアレンジをプログレ系アメリカ人とのコラボレーションにより、甘ったるくなく、より洗練されたレベルに引き上げたマイクの才能には脱帽。
オープニングのtrk1から非常に良質なメロディが全編に溢れる。「難解」とか「聴きとおすのが疲れる」といった偏見は一切捨ててもらっていいので、是非聴いてみてほしい。またDVD化されている、エジンバラ城でのライブビデオも併せて鑑賞していただけると、本作の魅力がより多面的に実感してもらえると思う。