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レイトン・コートの謎 世界探偵小説全集 36

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 国書刊行会
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ロジャー・シェリンガムの華麗なる(笑)デビュー作!! ★★★★★

レイトン・コートの主人スタンワース氏が、書斎で、自身が手にした
リボルバーによって額を撃ち抜かれて死んでいるのが発見された。

現場は密室状況、銃を持つ手に不自然な点はなく、遺書まで発見されたことで、
警察の見解は自殺に傾いた。しかし、死体の不可解な状態や滞在客の不審な
行動に目をとめた作家のロジャー・シェリンガムは、自殺説に疑問を覚え、友人
のアレックをワトスン役に指名し、独自の捜査に乗り出していく。

果たしてシェリンガムは、自殺説を覆すことができるのか……?



超人的な名探偵ではなく、ときには間違いを犯す等身大(いささか悪ノリ気味
ではありますがw)の探偵役ロジャー・シェリンガムの記念すべきデビュー作。


後の作品にみられる、作者の、人を食ったような底意地の悪さは希薄で、
明るくスラップスティックなコージー風の雰囲気は、万人受けしそうです。


とはいえ、バークリーの曲者ぶりを窺わせる萌芽は随所に見られ、思わず
ニヤリとさせられます(シェリンガムが、的外れの手がかりに囚われ、決定
的な手がかりを 見過ごして迷走するところや、何といっても、当時としては
画期的な《意外な犯人》をいちはやく導入していたことには驚かされました)。




77年目の翻訳 ★★★★☆
バークリーの探偵小説処女作が発刊されて77年経ってやっと発刊されました。
人格者と評判のレイトン・コート荘の主人が密室状態の部屋で死んでいるのが発見された。状況証拠は自殺を指し示しているが、たまたまかの家に滞在していた作家のシェリンガム氏は遺体の不自然な状況から殺人を疑い・・・

って、適当な妄想でありとあらゆる状況を想像しまくり、無理矢理に犯人を仕立て上げようとする、名探偵のめちゃくちゃな活動が笑いを誘います。しかも、この作品はまともに事件を解決しているしね