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社会学の根本問題(個人と社会) (SEKAISHISO SEMINAR)

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 世界思想社
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訳が酷過ぎる ★☆☆☆☆
学生の方で、図書館に旧訳(清水幾太郎訳)と新訳(居安正訳、この本)の両方が所蔵してあるという方は、一章一行目だけでいいから読み比べてみると良いと思う。
日本語としての沁みこみ具合の差に愕然とするはずだ。
前者が原書を歪めず、かつ、日本語として成立するように極力気を使っているのに対し、後者はただの直訳となっている。
その結果、逆説的ではあるが、その伝わりにくさゆえに後者の方が原書の意を大きく歪めてしまっている。

……というか、まあ、この居安訳に限らず、馬鹿の一つ覚えみたいな直訳して「何度も読めばわかるはずだ(キリリ」とか言っちゃう人ってなんなの?
意訳のむずかしさはわかるけど、だからって「正確さ」って言葉で逃げちゃうのはどうなのかね。
もし本当に一文一文正確な理解がしたいなら当然原書を読むべき。
そうじゃなく、まず訳本を読むんだって人には「概観がわかること」が重要だろう。
ドイツ語を日本語に直訳したら不自然になるのは当たり前で、こんなんじゃ正確な理解どころか概観すら分からない。
自分が書いた入門書を買わせるためのいや〜な手口なんじゃないかと穿った見方をしてしまう。

旧訳の再販をしてほしいところです。
なぜ今になって・・・ ★☆☆☆☆
 『社会学の根本問題』は既に清水幾太郎によって訳されており、社会学の古典となっている。おそらくジンメル社会学を理解するうえで、最も最良のものと言えるだろう。それをなぜ今になって居安正が訳したのだろうか。一般的に新訳を出版する際には、古いものよりも優れていなければならないが、本書は全くの逆であることに驚きである。名訳ならぬ、迷訳である。おそらく居安は原文に忠実に訳したのだろうが、文章にゆとりがなく、日本語として読みやすいとは言えない。一方、清水訳は多少の意訳を含んでいるのだろうが、日本語として自然で流れるように読むことができる。両者の文学的センスの違いが顕著に出ている。もちろん、直訳気味の居安訳を好む人物もいるだろうから、判断は各自に任せたい。
 しかし、それにしても居安正によるジンメルの翻訳は残念なものが多い。ジンメルを楽しく学びたい者にとっては、居安訳に対する新訳こそが待たれるところである。