対策の立てにくい適性試験第2部において、解法を明快でシンプルな体系にまとめ上げた著者の努力は評価すべき。しかし、その解法が本番の試験に役立つとは思えない。なぜなら、様々な問題に幅広く対応できる解法ではないので、確かに去年の適性試験を解く上では役立つ解法であっても、今年の試験問題にも適用できるとは言えない。
さらに、付帯する練習問題が悪問ぞろい。紛らわしすぎる選択肢と、著者の恣意的な解答・解説。せっかく学んだ解法を生かすことのできる練習問題も少なく、何のための練習問題なのかと疑問を感じる。練習問題の完成度の低さが、この本の評価を大幅に下げる原因になりえるだろう。期待して購入しただけに、失望度は高い。