おしゃれなフレンチポップアルバム『パズル』(2000年4月発売)で衝撃的なデビューを飾ったフランスの男性4人組バンド、タヒチ・エイティの2ndアルバム。ストリングスとホーンが奏でる柔らかいポップナンバー<2>、軽快なテンポのメロウチューン<8>(1stカット)をはじめ、前作同様、IVYのアンディ・チェイスが共同プロデュースを担当。リードヴォーカル、グザヴィエ・ボワイエの温かい歌声がフレンチエッセンスあふれる最先端のポップサウンドを楽しませてくれる。(速藤年正)
これは進化。
★★★★★
FranceはRouen発の4人組みpop band、Tahiti 80の2nd album。リリースはAtmospheriques。
CDを再生してハイハットが鳴り始め、前作で少し匂わせていた、80's dance popのようなBlackさはより濃く、そしてオーケストラ等の導入で更にPopに。
Main vocalであるXavierの甘く心地良い歌声と美しいメロディラインはそのままに、かなり踊れる感じです。
プロデューサーとして今回は、Pop職人のAndy Chase(from Ivy)を向かえ、世界各地でレコーディングが行ったようです。
クレジットにも書かれている通り、メンバー全員がマルチ奏者らしく、1つの概念に縛られずに様々なアイディアをぶつけあった結果が、この傑作なのでしょう。
"Tahiti 80"って名前は、Xavierの父へのお土産Tシャツから採られたそうです。
2002
★★★★★
まいったなあ。予想以上にいい。絶対ダメになると思っていたし、スケールダウンすることは目に見えていたのだけど、意外にしぶといというか、結構底力があったというか、基本的にはほとんど変わってないのだけど、3年前のデビュー・アルバム『パズル』よりも曲の粒は揃っていりかもしれない。
結局、タヒチ80の魅力はポップ・ミュージックの気楽さ、フェイクなB級っぽさを、優雅さ、甘美さで包んであるところだと思う。彼らの音楽は力み過ぎていないし、彼ら自身あくまでフェイクを自覚している。ノーザン・ソウルやボサノバはもちろん、そうした音楽をフェイクな感覚で吸収してきた80年代のネオアコに対してでさえ、タヒチ80はすでに俯瞰した立場にいるだろう。何年か前のスウェディッシュ・ポップや、スペインやイタリアあたりのB級ギタポ連中と比べても圧倒的な仕上がりを見せているのは、これはもう、リーダーでソング・ライターのグザヴィエ・ボワイエのセンスによるとしか言えないだろうが、要は音楽に求めるロマンティシズムの違いがこういうところに出るということだ。共同プロデュースはアイヴィーのアンディ・チェイスで、エリック・マシューズもゲスト参加、と周辺人脈はほぼ前作と同じ。本国フランスとニューヨークで録音、ロンドンで仕上げられた。オーケストラ・アレンジやモーグなどの使い方は相変わらず上手くはないが、その素人臭さがギリギリで嫌みになっていないのがいい。別格だったと再認識。
1000timesから入りましょう。
★★★★★
自分は前作「パズル」よりもこちらのほうが好きですね。(パズルもなからいいですが)理由は2曲目の「1000times」が非常に聴きやすく、またヒット性を備えた名曲だと感じるから。今からでも何かのCFに使えばすぐ火がつくと思う。タヒチを知らない人はまだまだ多いけど、紹介した人たちはみな興味を持って2,3枚と続けて聴いてくれています。このアルバムと「パズル」聴けばみんなすぐにタヒチファンですよ。
前作よりもグルーヴィーな曲が増えた
★★★★☆
Tahiti 80(タヒチ80)が2002年に発売した2ndアルバム。
前作「パズル」は1stアルバムとしては破格といえる圧倒的な支持を全世界で受けた。
このアルバムはTahiti 80の真価が問われる意味でも全世界が注目する中で発売された2ndアルバムである。
内容としては前作のポップ感はそのままに、オーケストラ・ストリングスを大胆に導入し、壮大な曲が増えたという印象を受ける。
そして、傾向としては前作よりもグルーヴィーな曲が増えた。
その為という表現をすべきか、前作「パズル」が持っていた疾走感が若干失われた気はする。
しかし、それは必然的な変化であり、それがイコール駄目になったという事ではない。
それを補って余りある抜群のメロディの宝庫。
やっぱり、この人達の才能は伊達じゃないね...。
一曲目にダークでスローな表題曲「Wallpaper For the Soul」を持ってきた時点で「パズル」とは違うんだという事を認識させられる。
しかし、二曲目では前作と同等の路線にあるグルーヴィーでポップな名曲「1,000 Times」が炸裂。
以後の曲も静と動が交錯するような展開が少なく無い。
それでも根底にあるポップ感は共通しているのである。
個人的に好きな曲は「1,000 Times」、「Soul Deep」、「Open Book」、「Don't Look Below」、「Memories of the Past」
2ndで更にステップアップした好例。
★★★★★
前作にして1stの『PUZZLE』。そのセンス溢れまくりなフレンチ・ギター・ポップ・サウンドに,耳は即反応。CDを手にした時は,しばらくの時期その世界に入り浸ってました。それはもうどっぷりと。そして遂にリリースされた2ndが本作。
シンプルなバンドサウンドに甘いヴォーカル,まさにZOMBIES系オールド・ロックといった印象だった前作に対し,ブラスやストリングスを随所に導入するなど音の強化によって,よりポップス寄りとなってしまった感があったが,何度か繰り返し聴いた今現在の入り浸り度は前作以上。これを聴いて前作を聴き帰すと物足りなさを感じるほどの濃厚な音楽。ポップス万歳。
M12「Memories of the Past」。もうこの曲で買い。恐ろしくメロディー良いです。日本盤のボーナストラックM14「AFTERMATH」の哀愁漂うメロもまた乙。