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ただの私 (講談社文庫)

価格: ¥520
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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日本が誇る偉大なるアーティスト ★★★★★
随分前に読みましたが、それ以来オノヨーコ信奉者となりました。
この人、とにかく徹底的に冷静でクールに頭脳で考える人であり、
同時にものすごく純粋な感性を併せ持っていて、それらを体を張ってアートの最先端で表現し続けていた訳で、
こんなスーパーウーマンはもう2度と現れないのでは。
それほど奇跡的な存在であるのに、そこにもう1人の奇跡的天才ジョンと出会い、その2人が
新たなる活動を展開したあの時代、あの活動実績は世界的財産だと思う。
 
彼らの活動は40〜50年単位で早すぎたのではないか。いや、もっとかも。
時代が彼らに追いつくことができた時、再度彼らのスゴさが評価されることだろう、今以上に。

タフでしたたかで限りなく優しく知的なヨーコを知ることができる本です。
すばらしい! ★★★★★
読むうちにだんだん引き込まれていく本と、読み出した瞬間引き込まれる本があるが少なくとも私には間違いなく後者です。
先見の眼を持っておられたことにより大変な人生を歩まれて来られたようですが、きっとそれが彼女の使命なんだろうと思います。
オノヨーコという女性が日本に生まれたことに感謝したい。
これ以上似合うタイトルは無いよ! ★★☆☆☆
うーむ、といわざるを得なかった。
それというのも内館牧子の「あなたはオバサンと呼ばれている」という歳と供に露わになる女性の本性をカンプなきまでに扱下ろした娯楽エッセイを本書の前に読んでいたからである。
本書を私は書店で衝動買いした。というのも、冒頭に書かれているヨーコの文章の美しさに感動したからだ。冒頭には、木から落ちるリンゴを見てインスピレーションを受ける人もいるのだから、美術などあってないようなものだ、私が人生に残してきた作品の数々は、必然的に、しかし偶発的に創作されたものであって、だから振り返ろうとはしない、などということが書かれていた。前だけを常に見て生きているすばらしい女性なのだなあ、と心底感心した。
ところが、書を開くと中には3流のバイオリズム、(明晰夢?)に現代では叫ばれることもなきに等しい幼稚なフェミニズムをただ吐露しているだけだった。文章も殴り書きに等しい。
 本書は男性も女性も超えた世界・・・理想と言うものを書いているわけでもないのだ。
そこがどうやらジョンの理想とは違う。なんちゃって(先考えるのめんどくせ
典型的なフェミニズムの本 ★★☆☆☆
ヨーコさんの芸術家としての感性には感銘を受けた。それらは著書の初
めの部分に書かれている。発達したメディアの弊害を認識して自然な身
体のバイオリズムにゆだねる事をしていたりとね。
 だけど大半は男性上位社会への不満を書く事に終始している。男性上
位社会が良いとは思わないし、愚痴を言いたくなるのもわかる。(男も
愚痴っているしね)だからこそ、感性の鋭いヨーコさんの視点で男と
女が真に共生している社会像が読みたかった。
 また彼女は70年代のフェミニズムが持つ社会観、男女観で過去、現
在、未来を見ているおり、女性は2千年の長きに渡って奴隷であった
等、女性がいかに虐げられているかたくさんコメントしている。そん
なに女性って弱いんだっけ?韓国の被害者意識バリバリの反日言動と
似ている気がした。
 そして価値観が当時のフェミニズムだけだから話に広がりが無く、
多面的に物事を見ていないから、女性は終始被害者の立場で終わって
おり、話が建設的でない。。現在のそこらへんのフェミニストが叫んでいる事と同じレベルだ。  ほんと残念。
聡明でチャーミングで繊細でインディペンデント… ★★★★☆
ジョン・レノンが、亡くなったあとも魅力的であり続けているのは、彼自身の才能がなせるわざだということはもちろんだけど、オノ・ヨーコという人の存在もかなり大きいのではないかと思っていた。この本を読んで、その思いは間違いではなかったと思った。

この本から垣間見られるオノ・ヨーコは、とても聡明で、しなやかに強く、チャーミングで繊細だ。彼女の語る言葉には、自分の人生を本気で生きてきた人のみが持ち得る力がある。「日本男性沈没」『女性上位万歳』といった過激なタイトルが並んではいるけれども、女性が男性化していくような、いわゆるフェミニズムとは違う。現代を生きる若い女性が、オノ・ヨーコの言葉を読めば励まされることは多々あるだろう。

ラストの「明日また行くんだ」は、本全体の流れから見ると異色でやや感傷的かもしれないが、とても美しいエピソードだった。